【ポケモンXY】 story it again【カルム】

一歩 ページ2

学校は、この先にあるから。・・・お母さんの言葉通り、道をまっすぐ進んだ。


休日をダラダラ過ごしていた私の体力はすぐに底がついてしまい、もはやご老人にも負けるスピードで歩いていた。



「あれ・・・結構あるいたハズなんだけど・・・学校、ない・・・ような」



というか、ここどこだろう。分からない・・・どうしよう。あれ、本当にどうしよう。



「・・・迷子・・・かなぁ」



出かけることなんてほとんど無かったし、戻ろうにも戻れない。＿＿＿いや、ちがう。断じて迷子ではない。



人間、生きていれば人生という名の迷路に迷うもの。そう、つまりこんなことじゃ迷子とは言わない。

そもそも迷子とは何だろうか、それは人生に迷った人のことではないのだろうか・・・。


私はまだ人生に迷っていない。むしろ真っ直ぐ突き進んでいる。つまり迷子じゃない。そう私は迷子じゃない・・・。


そう、迷子というのは人生に迷えるための子羊であり・・・

※割愛※

そう、私は迷子じゃない・・・。この言葉を何度も何度も繰り返し心の中でつぶやきながら歩いていると、とても立派で大きい学校にたどり着いた。


ほら見ろ、迷子じゃなかった。


「ここかぁ・・・楽しいところ、だといいな！ね、クレッフィ！」



ベルトについているボールにそういうと、そのボールが小刻みに震える。きっと、この子も楽しみなんだろう。



私は、笑顔を浮かべて校庭へ一歩踏み出した。

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