月夜の狼 弐 ページ14
【んあ?美味そうなガキじゃねぇか。】
[ガルルルルル...。]
【狼かぁ、まあいい。まとめて食ってやらぁ】
【がァっ!】
狼は動じもせず、鬼の頚目掛けて牙を突き立てた。
狼は、そのまま身をよじらせて、鬼の頚を
噛みちぎった。
すると鬼は、はらはらと灰になって消えていく
どうして...。
頚を斬れるのは
日輪刀だけなのに。
(師範)「A!A!」
『っ...!師範!』
銀色の狼は、俺を庇うようにして眠っている。
俺は師範に、今、目の前で起きた事全てを話した。
(師範)「そういや、昔聞いたことがあるのぅ。確か...。そう、日輪の牙を持つ狼。」
『日輪の牙を持つ狼...。』
(師範)「わしの師範が話してくださってな。
昔、狼と人が一緒に暮らす村があったそうだ。仲良く暮らしていたある日、村が分裂してしまったそうな。」
(師範)「激しい殺し合いに怒った狼は、村の守り神である大神様(オオカミサマ)に頼んで、その山で採れる石を、体の一部と取り替えて貰ったそうじゃ。」
『それが牙。ということですか?』
(師範)「左様。わしも迷信だと思っておった。まさか、本当に居るとは。」
『この子、どうしますか?』
(師範)「(この狼なら、コイツを導いてくれるかもしれん。)」
(師範)「...。わしに聞けないことは、コイツに聞け。必ず、導いてくれる。」
その言葉に、確信は無かった。
けれど、自分自身。
何故だか、信じてしまっていた。
言葉も、身体も、種も違う狼に。
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黒孤 - この作品面白いですね!!狼と夢主ちゃんは一緒に行動しないんですか?僕一緒行動すると思ってました。更新頑張ってください!! (2019年10月17日 21時) (レス) id: d64dd6f51c (このIDを非表示/違反報告)
banana(プロフ) - 皆様!読んで下さり、誠にありがとうございます!感想を見てニヤニヤしているキモい作者ですが、これからも頑張りますので、宜しく御願いします! (2019年10月16日 15時) (レス) id: d3e0ea658a (このIDを非表示/違反報告)
狂狐(プロフ) - 今日見つけたんすけど一瞬にしてこの作品に惚れました!文才なととても凄いと思います!更新頑張ってください!応援して (2019年10月14日 13時) (レス) id: 8ba41bb7e5 (このIDを非表示/違反報告)
麻里 - これ、好き。更新、頑張って下さい (2019年10月6日 18時) (レス) id: c144890f71 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬。 - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい。 (2019年10月4日 14時) (レス) id: 954f1fe671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:banana | 作成日時:2019年9月8日 16時