第10話 ページ49
ナルト「もう......頭がおかしくなりそうだってばよ......」
顔岩横の階段の段差に腰掛ける私とサクラ、
そんな私の背中に寄りかかって、
分かりやすいほどに
どんよりした空気を醸し出しているナルト。
この世界の設定に慣れないこともあり、
もはや精神的に疲れてしまったのだろう。
ナルト「幻術返ししてもなんも変わんねぇ。サスケはいるし、俺は“メンマ”だし。
一体ここは、なんだってばよ！」
叫ぶのはいいが、
私の背中を叩かないでほしい。
サクラ「あのとき、マダラの術で別の場所に連れてこられた。それしか考えられないわ」
そんなナルトの手を掴んで止め、
その場から立ち上がる。
A「あいつが持っていたあの赤い玉。あれが主に原因だろうな」
そして、
階段の手すりに体重を預ける。
ナルト「赤い玉、か......。
って、別の世界って？」
サクラ「分からないわよ。現時点では、情報が少な過ぎる」
A「情報収集は私に任せとけ。そこらへんは得意分野だしな」
サクラ「そうね。
ってことで、あんたの名前、しばらく人前では禁止だから」
ナルト「えぇぇぇ？なんだよ、それ！」
サクラ「だって、ここのあんたは“メンマ”なんだもん。
じゃあね、メンマ！」
ナルト「サクラちゃんまで......」
階段を駆け下りていったサクラの背中を
ジト目で見つめ、
ハァと大きなため息をつくナルトを
私は静かに見下ろした。
ナルト「うぅ......」
天を仰ぎ、
もしかしたら、という確証もない予感に
顔を歪める。
A「とにかく、帰るか。ま、自分たちの家があるのかどうかも怪しいがな」
もしかしたら――。
ナルト「あ、怪しいって......」
A「ほら、何してんだよ。行くぞ」
ナルト「あ、待てってばよ！」
ヨシキが、生きている――。
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NASHI(プロフ) - 星猫さん» 星猫さん、コメントありがとうございます！最高の褒め言葉です！ (2021年9月21日 0時) (
レス) id: 6c37ac4e06 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - タブレットで操作しています!はじめまして!とっても素晴らしいです!高評価しました! (2021年9月10日 9時) (レス) id: 8c51e3f139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NASHI | 作成日時：2018年1月13日 11時
