第35話 ページ35
A「滅!」
パンッと地面に手を付けると、
やがて封印式が浮かび上がり、
私たちの身体を包んでいた光も
より一層強くなった。
ミナトさんとナルトは
先刻から何やらずっと言い合っているようだが、
私は泣きじゃくるカカシを宥めるのに精一杯で、
正直彼らの話を聞く余裕もない。
A「カカシ、そろそろ泣き止めや。
最後は、笑ってお別れすんべ」
カカシ「Aは俺を守ってくれるんでしょ?
ならずっとこの世界にいてよ......」
A「(いやいや、そんな女みたいなこと言われても......)
ハァ、それはできねぇって何度言ったら分かんのさ。ったく、あの威勢のいい態度はどこ行ったんだよ......」
カカシ「っ......」
左手は封印で地面から離せないため、
空いていた右手を彼の腰に回し、
そのままグッとこちらに引き寄せる。
A「ありがとう、カカシ」
カカシ「A......」
A「また、会える日まで」
やがて大きな光に包まれ
目の前が見えなくなった頃には、
もはやカカシの温もりも
腕の中にはなかった。
だが、
これだけははっきり届いた。
“ありがとう、A”
そんな少年の、力強い声だけは。
44人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
NASHI(プロフ) - 星猫さん» 星猫さん、コメントありがとうございます!最高の褒め言葉です! (2021年9月21日 0時) (レス) id: 6c37ac4e06 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - タブレットで操作しています!はじめまして!とっても素晴らしいです!高評価しました! (2021年9月10日 9時) (レス) id: 8c51e3f139 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:NASHI | 作成日時:2018年1月13日 11時