【NARUTO×結界師】守りたい命の分だけ強くなってやるさ。【第一章 - 7】

其の310 ページ10

それほど焦っているという証拠なのだろう。


それにしても、

どうした。


お前がそんなことを言うとは、

なんとも珍しいことこの上ない。


いの「ナルトー、あんたなぁに言ってんのー？」


ナルト「あいつは、人を殺すために生きてる......。

とにかく！このままじゃサスケ、死んじまうぞ！」


ナルトの悲痛の叫びに

アリーナのほうへ目を向けると、

我愛羅は相変わらず砂の中に閉じこもったまま、

球体の上に砂の“何か”を作り始めていた。



あれは、なんだ......？



ナルト「カカシ先生！」


カカシ「......」


ナルト「今すぐ、この試合を止めてくれってばよ！」


カカシ「......ま、心配するな」


ナルト「え？」

カカシ「あいつも俺も、無駄に遅れてきたわけじゃないさ」


その“何か”の正体は、

どうやら砂で作った眼球のようだった。


あれで外の状況を確認しているのか？


A「ん？」


会場内の監視を任せているシュラから、

テレパシーが送られてきた。


なんだろう。


シュラ《トキさん、外の監視をしている神風から報告が》

A《どうした》

シュラ《砂から音までの忍、約五小隊の人数が一斉に動き出したようです。

そいつらは、いろは班のあとを追っている、とのこと》


いろは班とは、

それぞれ暗部のい班、ろ班、は班のこと。


それにしても、

もう動き出したか――。


A《分かった。シュラと白は、共に中の監視を続けろ。外は暗部に任せる》

シュラ《分かりました》


シュラとのテレパシーを切り、

三代目がいる建物を見上げる。


ここはまだ、

大丈夫なようだ。


A「影分身の術」


「？」


A「外の様子を見てきてくれ」

A影分身「了解」


さすがに部下の報告だけでは

状況判断ができないため、

一応自分の影分身も行かせ、

情報収集に回らせる。


カカシ「どうした」

A「そろそろだよ」

ガイ「それは......」

カカシ「動き出したか」

A「あぁ。

音と砂、約五小隊の人数が会場の外でうろちょろしている」

カカシ「五小隊......」

ガイ「さすがに、多過ぎるな」

A「だから影分身を行かせたのさ。その人数には、何か訳があるんだろうし」


カカシ「ここは......まだ何もないか」


潜伏している暗部も、

まったく動く気配がない。





【サスケの試合と、何か関係があるのか】

其の311→←其の309

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す