【NARUTO×結界師】守りたい命の分だけ強くなってやるさ。【第一章 - 7】

其の347 ページ47

アスマ「俺たちのことを知ってるとなると、元この里の忍、ってとこか」


アスマの推理に、

イタチは菅笠(すげがさ)を少し上げ、

写輪眼付きの顔を露にした。



そして、

人物を確認したアスマと紅姉さんは、

驚愕の表情を浮かべる。



アスマ「お、お前は......」



菅笠を完全に頭から取ったイタチは、

装束のボタンを二つ三つ開き、

左手をボタンの上に乗せて出した。



アスマ「間違いない......うちは、イタチ......」



イタチの目が、

心なしか私に向いている気がする。


鬼鮫「イタチさんのお知り合いですか？まぁ、あのおチビちゃんはこの前会いましたけど」


お、おチビちゃん――。


紅「この前......？」

アスマ「A、お前会ったのか。こいつらと」

A「んー」

アスマ「なんだ、その曖昧な返事は！」


アスマに背後から怒鳴られ、

私は思わずビクリと肩を震わせてしまった。


鬼鮫「まぁまぁ、そう怒らずに。

なら、私も自己紹介しておきましょう」


鬼鮫も菅笠を取り、

素顔を見せる。


鬼鮫「干柿鬼鮫。以後、お見知りおきを」

アスマ「ハッ、以後なんてぇのはねぇよ。お前らは、今から俺がとっちめる」

鬼鮫「イタチさん、あなたも里じゃあ相当嫌われているようですねぇ」



――ダンゾウの策略ごときに、

イタチが嫌われてたまるかっての。



やがていくつかの言葉を交わしたあと、

鬼鮫が鮫肌の大刀を

アスマに向かって振り下ろした。


それから小さな戦いが始まると、

イタチが私に向かって走ってくる。


私は何をするわけでもなく、

その場に立ち尽くすだけだ。


アスマ「A！」


イタチが私の背後に回り込み、

素手で両腕を拘束してくる。



A「くっ......」



ギリギリと締め付けられるが、

彼から殺意は感じられない上に、

私の骨を外したり

折ったりする雰囲気もなかったため、

ただ痛みに耐え、

タイミングを見計らった。


イタチ「A、お前を迎えに来た。返事を聞かせろ」


やがて、

イタチが耳元でそっと囁く。


A「......」





【やはり、それが目的か】

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