其の329 《ハヤテとの過去》 ページ29
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ハヤテ『まだまだ』
A『おりゃ!』
それは、
ハヤテと共に
剣術の修行をしていたときの話。
それは彼に一度も当たることなく、
しまいには背後を取られ、
首元に刃先を突き付けられてしまった。
ハヤテは剣術を大の得意とする忍で、
木の葉の中では彼の右に出る者はいないとも
言われるほど。
親友であるヨシキを失った今、
間一族に伝わる短刀を譲り受けた私は、
ハヤテに度々剣術の修行に
付き合ってもらっていたわけだ。
A『あー!もうやだ!』
ペタンと地面に座り込み、
短刀を鞘に仕舞って天を仰ぐ。
ハヤテ『ふふ、どうして?』
何がおかしいのか分からないが、
ハヤテは私の隣に腰を下ろしながら、
小さく笑った。
A『だって、何回やってもハヤテに当たんない。ハヤテどころか、カカシにも当たんなかった......』
確実に以前より強くなっているはずなのに、
ハヤテはまだしも、
カカシやテンゾウにも
まだ当てることはできていない。
それが、
何よりも悔しいのだ。
ハヤテ『大丈夫。Aは真面目だから、あと半年ほど修行すれば当てられるようになるよ。僕だってすぐに扱えるようになったわけじゃないんだ』
空からハヤテに目を移し、
やがて俯く。
A『でも......』
ハヤテ『修行で焦りは禁物だ。Aは僕と違ってたくさん時間がある。ゆっくり上達すればいいんだよ』
そういうハヤテだって若いわけで、
時間はたっぷりとあるはずなのだが。
それに、と付け加えるハヤテを見遣る。
ハヤテ『そんなに早く当てられても僕の面子が立たなくなるよ』
アハハ、と苦笑いを浮かべたハヤテは、
自分の刀を持ち上げ、
刃の部分をじっと見つめた。
A『でも、絶対当てるかんね。いつになるか分かんないけど、絶対......』
ハヤテ『うん。楽しみにしてるよ』
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【あの約束も、もう叶えらんなくなったな】
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ri_ta0077(プロフ) - ZINさん» ZINさん、コメントありがとうございます!いやー、覗きに来てくださってありがとうございます。おもしろいなら何よりでございます(笑)シカダイ私も好き! (2018年2月5日 23時) (レス) id: 16552bc706 (このIDを非表示/違反報告)
ZIN - この作品を今日はじめてみました!とても面白いです。更新されるのを楽しみにしています!シカダイとボルトが大好きです (2018年2月5日 17時) (レス) id: af655f0d36 (このIDを非表示/違反報告)
ri_ta0077(プロフ) - ねむたさん» そんな喜んでもらえるとは...!映画編、うん、ぜひお願いします! (2018年2月1日 22時) (レス) id: 16552bc706 (このIDを非表示/違反報告)
ねむた(プロフ) - うおおおお!!いつもいつも忙しい(と思う)のに更新ありがとうございます!!!いろんな人との絡みが楽しいです!!映画編も見ようとおもいます!! (2018年2月1日 20時) (レス) id: 7bc7080827 (このIDを非表示/違反報告)
ri_ta0077(プロフ) - 紫苑さん» 映画編も見てくださったんですか!ありがとうございますm(_ _)m そうですね、映画編も暇があれば更新していくつもりです。まぁ、気長にお待ちくださいませ。 (2018年1月31日 23時) (レス) id: 16552bc706 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NASHI | 作成日時:2018年1月30日 7時