立花彩の片割れ part3

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崎原side

お風呂からあがると、丁度彩ちゃんがいたので、その場で入ってもらった。



まぁ、入ってもらったって言っても、ホストは向こうだけどね。



私は罪悪感と恐怖が収まらず、眠れそうに無かったので、ベランダに出て、気持ちを落ち着かせることにした。



今日の事を振り返る。



お父さんが怖くて、途中まで作戦を実行したけど、


藍ちゃんをお父さんに渡すことが出来ず、身代わりになろうとした。


でも上手くいかなくて、結局藍ちゃんに助けられた。



そう考えると、私って本当に意気地無しだよね。



親の命令にも従えない、友達も守れない。



何も出来ない私が、悔しかった。



？｢小鈴ちゃん？｣



私は声がした方に振り返る。



彩ちゃんだった。



崎｢あ、彩ちゃん。どうしたの？｣



先に寝てくれればいいのに、明日学校だし。



彩｢小鈴ちゃんこそ、どうしたの？｣



へ？



崎｢どうもしてないよ？｣



彩ちゃんがかすかに首を横に振る。



彩｢だって小鈴ちゃん、泣いてるじゃない。｣



崎｢へ？｣



今度は、声に出てしまった。



私は自分の頬に手を当てる。



崎｢本当だ…なんで…私…｣



頬が濡れている事に初めて気づく。



彩｢どうしたの？何かあった？もし、私で良ければ話聞くよ？｣



私は迷った。



だって、藍ちゃんにダメって言われてるし…



崎｢ありがとう。
気持ちは嬉しいし、話したいのもやまやまなんだけど、今は話せないの。
話せる様になったら話すから、待ってて欲しいんだ。｣



藍ちゃんが起きたら、相談しよう。



彩｢うん。いつでも待ってるから。｣



あ、でもいつ起きるんだろ。



崎｢あ、彩ちゃん。｣



彩ちゃんが振り返る。



崎｢藍ちゃんって、いつになったら起きるかな。｣



彩ちゃんは不思議そうな顔をして答えた。



彩｢最低でも3日って藍の担当医さんが言ってたよ。｣



私は思わず目を伏せた。



だって、私のせいなんだ。



罪悪感と恐怖がまた私を襲う。



崎｢あの、さ。ワガママなのは分かってるんだけど、私、藍ちゃんが起きるまで学校休みたい。｣



多分、お父さんは私のことを探している。



場所を知られたくなかった。



崎｢いい、かな？｣



彩ちゃんは頷いた。



良かった…

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