立花彩の片割れ

14 ページ17

彩side

いやぁー魔法かぁ…


なんか実感がわかない。


でもまぁテレパシーみたいなの出来るようになったし、いいか。


よし！勉強しよう！


そう思いながら今度こそ勉強道具を出す。


さっきは藍が実はまだあるとか言ったからなー。


まだあるならあるって言って欲しいよね。


藍(ごめんごめん)


彩(え？声に出てた？)


藍(意識すれば、読み取れるし。)


彩(あ、そうか。←

てか、勉強教えてもらう約束でしょ？)


藍(そうだったね。てか、なんでずっと脳内会話なの？)


彩(うーん流れ的に？
てか、そんなことどうでもいいって。やろやろ！)


藍(はいはい。)



そして、私は藍に勉強を教えて貰った。


特に数学。


藍の教え方は今までにないくらい分かりやすくて、


塾の講師か、学校の先生を目指した方がいいんじゃないかと思った。


藍が将来の夢を迷ってたら、推めてみようかな。


いつも塾が終わるくらいの時間まで、藍と勉強して、帰ることにした。



あ、勿論、安いティーは頼んだよ？


カフェ側に申し訳ないもんね。



カフェを出て、他愛のない話をしながら家の前まで来た。



彩｢藍、今日はありがと。
私が塾とか学校とかに行ってる時も、分かんなかったら脳内会話で教えて？｣


藍｢ん。ぜんぜんOK。
じゃ、またね、彩。…いつでも話せるけど。｣


そう言って藍はくるりと身を昼返し、水銀灯に照らされながら夜の道を帰っていった。



私は、藍の姿が見えなくなるまで、家のポーチをくぐらなかった。

15→←駄作者からお知らせ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す