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【理鶯】 ページ3

「…む」



誰かと思えば、Aだったか。



誰かが居るのは分かっていたが、

侵入者か何かかと思って警戒してしまった。



此処に来ているのなら、

一声かけてくれればよかったのだが。




 『ん…あれ…?りおー…?』



 「…すまない、起こしたか?」




まだ眠そうにしているAが、

ゆっくりと体を起こして、こちらを見てくる。




 『んんー…』




寝惚けているのだろう。


とろんとした目をして、こちらに手を伸ばしてくる。



…こういう姿を見ると、少し意識してしまうものだが。



そういうわけにはいかないな。



今の状態では、Aが不利すぎる。



自制心がはたらき、

彼女の頭を撫でるだけに留める。




 『…りおーも、寝よ…』



 「ふふ…貴女は本当に可愛らしいな」



 『んー…?』




普段から、何気なくそういう

発言をすることは多々あるのだが。



恥じる様子もなく、そういうことを言ってくる辺り。



きっと触れることなどないと思っていたこの温もりが。



本当に、愛おしい。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 『んー…。…あ』




目を覚ませば、隣に理鶯が居た。



何を話したかは覚えていないんだけど…


きっと私が誘ったんだろうな。



記憶にはなかったとしても、

いつものパターンならそういうことだ。



何て言うか…

お酒飲んで羽目を外したみたいな気分だ。



いつも付き合ってくれる辺り、本当に優しいと思う。



少し甘えてみようかと、彼の体に抱き着いてみる。




 「…ん」




…この人は、何か行動を起こそうものなら、すぐに起きてしまう。



軍人の勘、みたいなものなのかな。




 「…どうした?」




私が抱き着いていることに気が付いたらしい理鶯が、

軽く抱きしめ返してくれながら、そう聞いてくる。



特に理由なんてものはなかったんだけどな。




 『なんとなく?強いて言うなら、

  ……幸せだなぁ、って思って』




この人と居ると、落ち着くというか。



包容力があるから、安心するというか。



…お母さんかな?




 「…ああ、小官もそう思う。

  傍に居てくれて、ありがとう」



 『…ずるいなぁ…。こっちの台詞だよ…。」




…本当に、幸せだ。

2.甘えたい【左馬刻】→←【銃兎さん】



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百面相(プロフ) - 0077さん» 了解しました!ネタ切れ&スランプだったので有難いです! (2019年3月21日 12時) (レス) id: 94aa678148 (このIDを非表示/違反報告)
0077 - リク応えてくれてありがとうございます!!めっちゃよかったです!!次のリクいいですか?ふと悲しいことを思い出して泣いてしまった。でお願いします!! (2019年3月20日 16時) (レス) id: 7491c8000a (このIDを非表示/違反報告)
百面相(プロフ) - 0077さん» 有り難うございます!書き途中のものを仕上げ次第、投稿していきますね! (2019年3月10日 12時) (レス) id: 94aa678148 (このIDを非表示/違反報告)
0077 - 初リク失礼します!!誘拐されて顔に大きな傷をつけられたら。 でお願いします!!更新頑張ってください!! (2019年3月9日 18時) (レス) id: 7491c8000a (このIDを非表示/違反報告)
百面相(プロフ) - 苺大福さん» いえいえ、こちらこそ見てくださって有り難うございます!残る二人も、順次公開していきますね! (2019年3月6日 21時) (レス) id: 06af4ddcfe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百面相 | 作成日時:2019年1月14日 17時

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