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「はい、兄上」


「いい返事だ」


弱々しく微笑んだ雪親の頭をやや乱暴に撫でた。


雪親は熱こそ下がったものの、起き上がれないまでに衰弱してしまっていた。正直 出港は躊躇するものがあるが国主としてそうもいかない。


双子の弟妹を持つ兄である以前に 自分は国主なのだ。


「熱が下がったんならすぐに良くなるぜ。早く良くなって猫たちと遊んでやれよ?」


「はい

……あの、兄上」


「なんだ?」


部屋から出ようとした元親を呼び止める。何か言いたげにしていたが、結局特に何も言うことはなかった。


「…お気を付けて」


「おう、ありがとな」

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作者名:クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年8月10日 21時

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