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戦場に響く白狼の遠吠え。


多くの兵士は恐れおののき、自らの陣へ退いていく。


そんな中、白狼は毛利の陣営に駆けた。

道の途中で毛利軍の兵士に見つかってしまったが、そんなことを気にしている場合ではない。急がなければ。




「白狼!?まさか、寝返ったか!」



「火縄銃の用意だ!撃てる者からどんどん撃て!!」




向けられる銃口に恐れる時間があるのならば、


ここで蹴散らす時間があるのならば、




その分元親を毛利軍の本陣へ送り届けなければ。




「月親、行くんじゃねぇ!

あれだけ向けられてたら、無傷じゃ済まねぇぞ!!」



どれだけ叫んでも届かない。


銃声が幾つ聞こえても、白狼が怯むことも足を止めることもなかった。

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作者名:クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年8月10日 21時

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