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「とっとと終わらして四国に帰んぞ 雪親も迎えに行かねぇとな」


「はい!」


白狼は大柄な元親を乗せてもまだ余裕があるほど大きい。彼が背に跨るなり喧騒続く戦場を駆け出した。


時間はないに等しいのだ、早くしなくては。


「兄上、舌を噛まれませぬよう」


「心配いらねぇよ」


「本陣まではもうすぐです 攻撃されないうちに話をつけてください」


「おう!真実次第じゃ寝返ってやらぁ」


許さねぇ、とは誰に言ったのか。


だんだん近付いてくる東軍本陣。本多忠勝が厄介だが白狼に掛かれば回避ぐらいわけないことだ。


本陣に着くなり本多忠勝が槍を構えて迫ってくる。元親はそれをヒラリと避けると家康の前に飛び降りた。


「やい家康。テメェに聞きてぇことがある!」

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作者名:クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年8月10日 21時

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