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安芸から関ヶ原まではそれなりに日数が掛かる。すぐに連絡の出来る手段も、ましてや捕虜の血筋ならばわざわざ伝えるほどでもない。
雪親の容態は著しく悪化していた。冷たい手拭いなど気休めにしかならない高熱に混濁した意識、唯一口に出来ていた白湯すら吐き戻してしまう。
万が一に備えてか城に残っていた軍医が懸命に対処するも 手の施しようがないのが正直なところだった。
「雪親殿!そちらに逝ってはなりませぬぞ…………どうか薬だけでも口に出来れば…」
「…う」
「元就様も酷いことをなさる…このような脆弱な者を無理に連れて来るなど」
「仕方あるまい、あの冷酷さが元就様が元就様たらしめるのだ」
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作者名:クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年8月10日 21時