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雪親は何とか月親が元気にならないかと懸命にあやした。あやすと言うには違うかもしれないが、せめてもの兄らしい振る舞いだ。
婆娑羅の氷で何かしらを作ってやったり、起き上がって笑いかけて、言葉を交わして撫でてやる。
月親が知っているのはせめて起き上がれる雪親なのだ、日に日に起き上がることも辛くなったが彼女が笑ってくれるゆえ毎日繰り返した。
月親はそれなりに元気になっていくようだった。反対に雪親はやせ細るばかりだったが。
そんなある日のことだ。
「出陣するゆえ用意せよ、妖。貴様の力は戦場でも役に立つ」
「雪親はどうするんだ」
「連れて行くだけ役立たずぞ 女中にでも任せておけば良いわ
誰ぞ妖を連れ出せ 時間が惜しい」
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作者名:クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年8月10日 21時