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なんでも、松平さんの手駒だとかなんとかで私はどっちかというと真選組側だから! という理由らしい。それに関してあのストーカーはめっちゃ驚いていたけど・・・。
・・・クソ、金稼ぎのためとはいえ警察に肩入れし過ぎていたか? けど別に私、あのオジサンの手駒になった覚えはないんだけど。
「すみませんね透さん。面倒なことに巻き込んでしまって・・・・・・」
『いえ、別に』
言葉ではああ言ったけど正直本当にめんどい。
何がめんどいってそれは勿論、相手が志村さんというところだ。
ジャンケンで私が勝てればそこはすぐハンマーをとって軽く頭を叩けばいいのだが、叩いてからこの人、絶対倍返しで殴ってくる。つまり叩くときもこの人の頭を叩くのは相当な勇気が必要であるということだ。・・・それにあのストーカー、今も殺す勢いで私のこと睨んでいるし。どちらにしろ、面倒なことに変わりはない。
「ハイ! 叩いて被ってジャンケンポン!!」
全てはこれで決まる――しかし結果は志村さんがグー、チョキが私だった。
素早くヘルメットを被る。通常ならそこで終了なのだが・・・やっぱり何か唱え始めてるよ志村さん、あの人本気だ!
――ハンマーが振り下ろされる。
先の対決のストーカーの敗因。
それはただ黙って攻撃を受けたからだと私は分析した。
ヘルメットがあるから当たっても大丈夫、という油断もあったのだろうが、かわすぐらいした方がよかったのではないかと思う。
などと。
ハンマーが振り下ろされるこの数秒で、私はこの勝負をいかに上手く切り抜けられるかを分析した。
――結論。
『ッ!!』
ハンマーの動きが止まる。
否、止められた。
「セ〜〜フッ」
白刃取りのハンマーバージョンである。
止めた瞬間、ハンマーを伝って到底人間の女性とは思えない力を感じ、フワッと風がおこりフードが取れたのを見ると、相当な勢いだったのだろう。それに続いてどこぞのストーカーの叫びが聞こえた。
「え、えーと・・・ひ、引き分け! 引き分けです!」
ナイス判断だ助手くん。
志村さんの方も「あら残念」と落ち着いている。
ナニが残念?私の頭をかち割れなかったから?・・・やっぱりこの人苦手。
とにかく、無事峠は越えられたので心の内でガッツポーズ。
・・・・・・もうルールは意味を成していないね。
いやこの人たちにそんなものを守れというのがそもそもの間違いか。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
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クミコさん - 更新待っております (2019年9月27日 7時) (レス) id: ad68fbe9cf (このIDを非表示/違反報告)
蓮佳(プロフ) - 凄く面白いです。リメイクできるまで、待ってます!更新頑張って下さい!応援してます!o(^o^)o (2017年10月8日 16時) (レス) id: d772084aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カトレア | 作成日時:2017年7月16日 17時