検索窓
今日:6 hit、昨日:17 hit、合計:45,848 hit

♡‬ 33 ページ33

お連れ様ですか、と店員さんに聞かれて
はいそうですと答えた小瀧は
なんの躊躇もなくあたしの隣に座った。



相場重岡の隣じゃないんかそこは。
正面に座られるよりマシやけど、そしたら必然的に
モカちゃんは重岡の隣に行くしかないわけで。



『Aさん何頼んだん?』



メニューをパラパラ捲る小瀧があたしに聞く。
…モカちゃんにもメニューを見せてあげなさい。



「夢原さん、こっちにもメニューあるで笑」


「あ、ありがとう…」



ほらー気が利かんねんから。
重岡にモカちゃん取られるぞ…とか
自分でつっこんでまた胸が痛くなる。



『なぁ、何頼んだんってー』


「当ててみて」


『え!んーそやなぁ…』



頬杖ついて考えてるのが可愛く見えて。
胸の痛さはすぐどこかへ飛んで行った。



「はよせなもう来てまうって」


『待ってや待ってや、えっとな、あ!絶対これ!チョコタ』


「お待たせしました、チョコタルトになります」



店員さん。あと2文字分待ってほしかったよ。
隣でガッツポーズして喜んでる可愛い小瀧が居るのよ。



店員さんがミルクティーと抹茶ラテを置いていった後も
こっちを見てにこにこ笑っている。
正面には太陽のような笑顔を浮かべるやつがいて
隣には優しく甘い笑顔を向けているやつ。



斜めには学年1可愛い子。
…顔面偏差値高すぎる。あたし以外。



『当たったぁ、いぇーい!』


「さすがですねー」


『当てたから1口ちょうだい』



そう言って、ケーキに刺したフォークを
あたしの手ごと掴んでぱくっと自分の口元に運んだ。



『ん!美味い!』



そんな…そんなおめめをキュルキュルにして言われても。
この後どう食えって言うんやおい。
食べかけのケーキに小瀧が口づけたフォーク!



「Aさん、困ってる笑」


「…小瀧くんは楽しそうやね、」



おいこら小瀧ミルクティーまで飲むな!
はよ注文せぇよ!

♡‬ 34→←♡‬ 32



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (136 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
237人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カジャ | 作成日時:2022年9月12日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。