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結局フォークを交換することなく
ケーキもミルクティーもそのままいただきましたけども。
小瀧はカフェオレにバスクチーズケーキを頼んでて
あたし別に欲しいとか言ってないのに1口どうぞと
皿を差し出してきたから、自分のフォークで貰っといた。
欲を言えばモカちゃんが頼んだベリーマフィンも美味しそうで…
貰ってないけど。
『もう結構暗いわ、女の子ははよ帰らなな』
「てか会計どうすんの?俺Aさんの分しか払う気ないで」
『えぇ!俺らのも頼むわ大毅くん♡』
「きっしょ。夢原さんのは払ってもええけど
何で男に奢らなあかんねん」
「私自分で払うよ?元々そのつもりやし…」
ぐ。なんかちょっと刺さるんやけど。
すいません奢られる前提で。
結局あたし以外は自分の分だけ払って。
小瀧がモカちゃんの分出そうとしてたけど、
モカちゃんぶんぶん首振るから早々に小瀧が引いた。
…金欠なんか?
店を出て駅まで4人で向かう。
あたしの隣は引き続きでっかい奴。
『な、俺Aさん送ってく』
「前も言うたやろ?あたしそういうの会ったことないから大丈夫。
むしろモカちゃん頼んだ」
『うっ、そんなにしげと居たいん…』
「重岡に送ってもらうとも言うてへんやん」
あたし以外は全員逆方向の電車。
改札前に来てもまだぶつぶつ言ってる小瀧。
うちの学年のマドンナを頼んだよ2人とも。
なんて。
ほんまは、小瀧に送ってもらう中であの子の話されたら
どうしよって思った。
だから断った。
これからも何度もあのツーショットは見なあかんのに。
自分がどんどん気持ち悪くなってくる。
薄々分かってきた思いは無理やり押しつけて。
大丈夫。あたしは小瀧に関してのことは顔に出ん。
今日カフェに入ってきた2人見た時やって…
『ふぅ、危ない危ない。間に合ったわ』
「ぎぇ!」
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作者名:カジャ | 作成日時:2022年9月12日 21時