カカシ先生の先輩【NARUTO】【はたけカカシ】２

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ナルト「ゲホ、ゲホ！」

ごほごほと川から上がってきたナルトが岸で息を整える。


カカシ「ほらどうした。昼までに鈴取らないと昼メシ抜きだぞ」
ナルト「わかってるってばよ！」
カカシ「火影になるって言ってたわりに元気ないね、お前」


ぎゅー、と空腹で腹を鳴らしながらナルトが言い返す。


ナルト「くそ、腹が減っても戦はできるぞ！さっきはチット油断しただけ！」
カカシ「それを世間じゃ油断大敵って言うんだよね」


背中を向けたカカシの後ろの水面で、何かが動いた。
同時に複数の人間が自ら飛び出した。


ユウリ「！」
カカシ「ん？」
ナルト「へへーん、お得意の多重影分身の術だ！これで１人じゃないってばよ！油断大敵！」


禁術の巻物で会得した多重影分身。
８人も出すとは相当なチャクラだ。
この試験は担当上忍が二人という特例の為、私は攻撃されない限り手を出さず、行動もしない。
カカシに攻撃が加えられようとしても、それについてカカシに声をかけたり警告もしない。
川下から上がってきた影分身の１人が、気配を消してカカシに近づいた。
よく考えてある。


カカシ「な、後ろ！？」


ばっと飛びかかって羽交い締めにするとナルトは得意げに言った。


ナルト「忍者ってのは背中取られちゃダメなんだろ！
さっきのケツの分一発ーーーーせっかくだから殴らせて貰うってばよ！」


余計な欲を出さず、そのまま影分身に鈴を取らせれば取れたかもしれないのに。


ナルト「いってぇ！」


ナルトの拳は影分身の顔面を殴りつけ、影分身の１人が叫んだ。変わり身の術で影分身の１人と入れ替わったのだ。
影分身と、誰が偽物かで揉め始めてしまう始末。
身代わりの術にも気がついていない。


ナルト「解いてみりゃ分かるってばよ」


ナルトが影分身を解くと、残ったのは本体一つ。カカシの姿は視界の外だ。
ぽつーんと佇むナルトに呆れ果てる。


カカシ「なんつーかな……」
ユウリ「随分アホに育ったような……」
ナルト「あー、鈴！さっきはよっぽど慌ててたんだな、鈴落としていってら……」


鈴の落ちている木の根本には吊り罠が仕掛けられている。そこへ足を踏み込む。


ナルト「なんじゃこりゃぁ〜？！」
カカシ「術はよく考えて使え。あとばればれの罠に引っかかるな。忍術なら裏の裏を読め」
ナルト「ンなの分かってるってばよ！」
カカシ「分かってないから言ってんでしょーが」


その瞬間樹上からくないと手裏剣が飛んできてカカシに突き刺さった。

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