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話の腰を折られて少し残念そうな昆奈門様に見えないように私は小さく笑って呟いた。
A「ありがとうございます」
必ず守るから、よりも、必ず帰る、よりも。
死ぬ寸前まで隣に、が一番嬉しかった。
これから始まるのは相手の規模も分からぬ戦。
いくら不落の要塞でも怪我人は出る。
私にできるのはおそらくは後方支援ばかりになってしまうだろうけど。
雑渡「Aは組頭の屋敷にある救護所へ行ってくれ。元保険委員長の実力、頼りにしてるよ」
A「はい」
組頭の屋敷へ行くと、美弥さんや村の女の人達、元服したての子供達が集まっていた。元服前の子供達は村の奥の隼隊の屋敷に全員隠れているそうだ。
A「美弥さん」
美弥「Aちゃん。この里には薬師はいないの。だから私たちにどんどん指示を頂戴。
遠慮は要らないわ」
A「分かりました、よろしくお願いします。
包帯はどれくらいありますか？」
美弥「今のところこれで全部。古布を割いたのだけど」
がさごそと集められた薬草や器具を確認しながら答える。
A「十分です。………これは、焼酎、痛み止め等々………打撲、軽い切り傷ならいいでしょうけど」
火縄銃の弾丸を受けたりした時のために切開系のものがいる。
学園の時から使っている自分の小刀(普通の小刀よりも更に小さく研いである)がある。
A「縫合用の針と糸をお願いします、あと大鍋に大量の湯を沸かしてください。水も沢山汲んできてください、多いほど助かります！」
美弥「分かったわ、みんな、行くよ！」
皆が用意してくれている間に竹を削って細箸を作り、それを煮沸した。
一応盾を何枚も重ねて並べていたが、当たることもある。弾丸をどれだけ早く抜き取って消毒するかが重要だ。貫通してしまえば無理もあるが。
A「相手があのベニテングタケじゃ、武装が薄い希望はないな………」
ベニテングタケ城も悪名高く戦好き。
弱くない。
人死にの覚悟もいるような戦になるだろう。
ここの戦さのことは、忍術学園も知ることになるのだろうか。
A「伊作達、今頃なにしてるのかな……」
もうすぐ日が落ちる。夜が明ければ、いつ戦さが始まるか分からない。
完全に日が落ちたのを見て、ため息をついて灯りをつけた。
今頃はきっと夕飯の時間だ。
食堂のおばちゃんの料理を食べてるんだろう。
その時伊作はというと、
伊作「とめさぶろ〜、せんせ〜、誰か見つけて〜」
落とし穴に落ちていた。
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みずけい - すごい…お上手ですね！絵も作品も設定も！とても面白いです。尊敬しちゃいます (1月6日 16時) (
レス) @page26 id: 56c1fb1e39 (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - 涙さん» ああ！！すみません変換完全にミスりました！ありがとうございます！ (2019年10月13日 19時) (レス) id: 31c0208f5b (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - 92話祝元になってますよ？ (2019年10月13日 19時) (レス) id: 5e09944bd4 (このIDを非表示/違反報告)
彼は誰時 - 最近、組頭に沼ったのですが…ここが楽園か……最高です！まったり更新待ってます！ (2019年10月13日 19時) (レス) id: fd426a3898 (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - 名無し65455号さん» ありがとうございます！ミスってました直しときますね！ (2019年9月17日 15時) (レス) id: 14131fd91c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乾 巽 | 作成日時：2019年8月17日 11時
