【黒○】雨 降 る バ ス ケ 部【裏切り】

19▼濡れる体×かわく心 ページ21

雨が降る。
激しく、強く。

己の存在をしらしめようと。





あめふらし。


私の心に染みをつけるの。




水溜まりにうつる──私はだぁれ？


──────────────────


追い出された。


私、何もしてないんだけど。




全てを無視して生きようか。








たったったー。



チャッチャッチャー。




雨降る雨降りあめふらし。


リズムにあわせて



あめあめ、あまあめあむみむめ。


ちゃぷちゃっぷちゃぷ。


足で水を蹴って
手で雫を弾いて
顔でリズムを刻む。






ふいに足をとめる。





足元には飛び越えられるくらいの水溜まり。





水面が揺れて歪んだ鏡のようだった。





「“？”」



“みんなは私のことが嫌い？”





「……！」




振り向いても誰もいなくて
通りかかったトラックが
水溜まりの水をはじいた。




水も滴るいい女、になった私ですが
みーじーめなきっぶーん。







ぬれた体とは裏腹に





私の心は

かわききってしまったようで。




視界が歪むのは雨のせい？
それとも……………。

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