7話 赤猫 ページ8
頬に当たるひんやりとした感覚と数人の声が聞こえ、違和感を感じ、閉ざされてた瞼をゆっくりと開く。
「ん……何……? 実美が気持ちよく寝てるって時に……」
「ふぁ……」と眼を擦りながら起き上がると、男女が数名、倒れている人達に声をかけていた。
「……何これ、てかここどこ? 」
見たことのない場所、知らない人達。さしずめ集団監 禁か何かか? でも、実美が攫われるのはわかるとしても、なんでこんな見るからにバカそうな人達も居るんだ?
突然過ぎて状況をいまいち掴めないでいると、背後からトントンと肩を叩かれ、何かと背後を振り向くと、白いマフラーを首に巻いた少年がそこにいた。
「ん? 何君? 」
「え、えっと……その……お、起きてすぐに悪いんだけど、す、少し……手伝ってもらいたくて」
この様子から見て、この子は人見知りとかなんだろう。こういう性格の奴を見るとついイタズラしたくなるが、それは後でやれば良い事だ。
「手伝いって何すれば良いの? 」
「ほ、他に寝てる人を、起こして、もらえば……」
至極簡単で単純な内容。普通なら手伝う方が良いのだろう。でも、実美は違う。
「うん、やだ! 」
「……え? 」
ハッキリと断ったことに驚いたのか、その子は目を見開いた。
「な、なんで……? 」
「見ず知らずの奴の為にそんなめんどくさいことをしたくないからだよ。起こさなきゃならないのはわかるけど、実美みたいな天才がそんないちいちめんどくさそうな事を手伝うと思う? 」
「で、でも……」
「実美は興味のないことやつまんない事には手を出さないって決めてるんだ。やりたきゃ自分達で勝手にやっててよねー」
嫌みたらしく言いながら立ち上がり、白マフラーの少年を見下すように見る。
「全員起きるまでは大人しく待ってるから平気だよ。それじゃ、後は任せたよ、マフラーバカ君♪ 」
そう言い残すと、実美はそこから離れていき、みんなから離れたとこで壁に寄りかかり、あくびをしながら気ままに傍観する事にした。
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夏月(プロフ) - 彩風さん» ですよね……もっと他の人にも聞いてみますね。ご返答感謝しますm(__)m (2019年12月8日 21時) (レス) id: fb9808e4bc (このIDを非表示/違反報告)
彩風(プロフ) - 夏月さん» どうですかね…恐らくした方が良いと思いますよ。 (2019年12月8日 21時) (レス) id: f4327bfb3f (このIDを非表示/違反報告)
夏月(プロフ) - 彩風さん» これって、今更新していない方のも更新した方が良いですかね……? (2019年12月8日 17時) (レス) id: fb9808e4bc (このIDを非表示/違反報告)
彩風(プロフ) - 更新終わりましたー (2019年11月13日 20時) (レス) id: f4327bfb3f (このIDを非表示/違反報告)
彩風(プロフ) - 更新します (2019年11月13日 20時) (レス) id: f4327bfb3f (このIDを非表示/違反報告)
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