ヘアピンとセコム。 ページ39
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「…は?誰が健全で帰ってこいって言ったの?」
「そもそも聞いてません」
「そこは家寄ってく?でしょ!?そのまま結ばれてこいよ!」
「侑、大変。角名壊れた」
「いやホンマもどかしすぎるから角名に一票や」
「お前もか!!」
次の日、私は角名と侑に迫られていた。
治は、銀島くんと話していてこちらには気づいていない。
「こんな物まで貰ってさぁ…早く付き合えよ」
「いやいや展開早すぎるやろ」
「は?好きって気づいたら告るん普通やろ!」
「普通ちゃうから。声デカいから黙れホンマ」
治に聞こえたら終わりなんやから。
キツく睨めば、侑は納得いかないように下唇を噛んだ。
「でもまあ、好きだって気づいたんなら良かったね。あとは付き合うだけだから簡単だよ」
「そんなサラッと言わんといてくれる?まあこんな簡単に恋に落ちることもあるんやな、とは思うたけどな」
「惚れっぽいんじゃない?」
「…そしたらきっと、侑も角名も、みんな好きになってまうからちゃうな」
サラッと言えば、2人にこのヤロ〜と頭ぐしゃぐしゃにされる。
うぇ、2人合わさったらパワー5やからやめてほしい力強すぎて頭が終わる。
「何しとんねん」
「治!たすけ、うっ」
「来た、(人1)のセコム」
「オイ、それ男に触らせるために買ったんちゃうぞ」
「フッフ、嫉妬か〜?サム、ぐうっ」
治の蹴りが侑にヒットして、床に倒れる。
ゆらり、治が角名の方を見る。
「遺言あるか?」
「ごめんってば。別に俺は触ってないし」
「おーい、お前ら部活始めるで。そこに寝そべっとる奴もや」
「ウイッス……」
チラリ。治が私を見て、口パクで何かを伝える。
トントン、と自分の前髪を指で叩きながら。
「(あ、り、が、と、う…?)」
ハッと私は自分の前髪を触り、言葉の意味を理解した時、治は舌をべーっと出して笑ってウォーミングアップに行ってしまった。
「(え〜〜ホンマずるい、何なんあれ…)」
赤くなってるであろう顔を誰にも見られたくなくて、
私はドリンク作りに向かった。
「こんなもんやな、」
レギュラー分のドリンクを入れたカゴを持つ。
重たいけど、もう慣れた。
体育館に戻ろうと振り返った時、
そこには女の子がいた。
「白瀬先輩、どうも」
「…?どうも、」
それは、見覚えのある女の子。
__治の、ファンの子。
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亀さん - 完結おめでとうございます!治最高…………次回作も読ませていただきます! (2020年4月2日 10時) (レス) id: 99a2eebfea (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - やまうみ。さん» コメントありがとうございます!初期からのファン…!嬉しいです、私の作品読んでくださってありがとうございます(^ ^) なるほど…おじいさまの名言、必ずやどこかで使わせていただきます!もう少しで完成するので待っててくださいね〜(^ν^) (2020年3月31日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - しぃらさん» コメントありがとうございます!ドSの治による荒治療はいかかでしたか?(^ ^) それはまずい!もう一度宮治の荒治療を受けることをお勧めします(無限ループ)← 死なないで〜…次回作もぜひ読んでくださいね! (2020年3月31日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - ルナ・エイヴェルさん» コメントありがとうございます!過呼吸ぎみですけど大丈夫ですかッ(*_*) 結婚します(真顔)← ぜひぜひひっそりとニヤニヤ、キュンキュンしながら読んでください〜(^^) (2020年3月31日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 狐さん» コメントありがとうございます!いえいえ!そう言ってもらえるだけで明日を生きる活力になるので大丈夫です← ぜひぜひ、次回作もよろしくお願いします〜(^^) (2020年3月31日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるか | 作成日時:2020年3月22日 23時