Heliolite sparkle【天城燐音】 (ページ4)

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『で、ここはどこなんですか？』

燐「海」

『そうじゃなくて、』

燐「んじゃ船の上だなァ」

『そんなの見れば分かります！なんでここに……
しかも私明日仕事……！』

燐「ンじゃ、その愛しの職場に確認してみるかァ？」

『はい？』

燐「ちなみに来週まで休みっつーこった。」

ハッと起きるとさっきまで見てた景色はなくて。
知らないベッド、部屋で起きた。
しかも船の中で海の上。

正直寝ぼけた頭では軽くパニックになった。
が、すぐ側の机でニヤニヤと笑う彼を見つけて、
全身の力が抜けたような気分だった。

ボフッと私がベッドに倒れると、
そのままの笑みで隣に寝転ぶ。

燐「ンで、奮発した船旅の気分は？」

『……まぁ。』

燐「まァ？」

『……その、ありがとうございます。よくわかりましたね。』

燐「まァな。惚れ直しただろ？」

少し前のこと。
Crazy:Bは企画でクルーズ船に乗船していた。
カジノや船内を楽しむ彼を見て……
少し羨ましく思っていたのは事実で。

表情、態度の変化はそんなに出ていなかったとは思う。
だから気がついて……
こうやってサプライズしてくれたのが嬉しくて。

『毎日惚れ直してるので、今更ですね。』

なんて。
普段は素直に伝えられない言葉が出てきた。

『船の中、散歩しましょ。』

燐「いや、」

「行きましょう。」

燐「ちょ、あーおい！ッたく……」

いまさらながらに赤くなった顔が、ちょっと恥ずかしくて。
彼が向けている顔が優しくて暖かくて。

ベッドから飛び上がるようにして、
私は支度を始めるのだった。