97.視線の先 ページ10
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そうして、ものの1.2時間後にはほぼ全ての隊士がフラフラになっていた。
いつもの倍は厳しい稽古をしてやったから当然と言えば当然。
なんなら、柱でなければついてこれない稽古も取り入れた。
これでほぼ8割方、隊士にAに近づいた事を後悔させる事は出来たが……
だがまぁ、10割隊士が悪いとも言えないのが困ったところで。
そう、正直言ってAも3割程悪い。
『……っ、はぁ、つ、つかれた……暑い……』
真面目なAが、俺が稽古をすると言ったら一緒にやると、参加するというのは珍しくないが。
まだ周りに男が何人も居る中、暑いからといって隊服のボタンを2つ外すのはいかがなものだろうか。
案の定、チラチラとまた隊士の視線がAに集まる。
その事にAは気付いていないのか、また暑いからと言って今度は髪を後ろにしばると、次はAのうなじに視線が集まるのが見てとれた。
……もはや、わざとやっているのだろうか。
「……A」
『?』
「ちょっと来なさい」
額に青筋が浮かぶのが、自分でも分かった。
鈍感にも程がある、戦闘能力は柱になれる程高いものを持っている癖に、こういう事には何故こうも気付かないのだろうか。
『れ、煉獄さ……?』
Aを一旦人気の無い所に連れ出して、ニコニコ笑顔は崩さないままダンッ、とAの顔の横に勢い良く手をつく。
「どういうつもりだ?」
『へ?……え、えっと……?』
「そんなに暑いのなら、またコレを脱がしてやっても良いんだが?」
『……え、っ……ぇ、?!ちょ、ちょ……っと、ま、まってくださっ、な、なんで?!』
そんなに俺を怒らせたいのなら、こっちにだって案がある。
Aのスカートの中に手を差し入れて、少しそれを引っ張り下にさげた。
すると予想通りわたわたと慌て出すA。
そうして慌てて俺の腕を掴んだが、その程度の力では俺を動かす事は出来ない上に、俺の腕を掴んで少し前屈みになった事により出来た胸の谷間が、更に俺を煽らせた。
それと同時に、背の低いAなら殆どの男にこの光景を先程見られたかもしれないと思うと、またひしひしと湧き上がる怒り。
Aにも少し、仕置き……いや灸をすえてやらないと気がすまない。
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anna(プロフ) - もうこちらは更新はされないのでしょうか…?お気に入りに登録しておくので、気が向いたらぜひお待ちしてます! (7月14日 13時) (レス) id: dc36689536 (このIDを非表示/違反報告)
ソイク(プロフ) - 続き気になります!無理せず更新頑張ってください!陰ながら応援しています (2021年9月27日 0時) (レス) @page27 id: 145d3835ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神崎セルザ@新垢2 | 作成日時:2021年5月23日 18時