【ノラガミ】二つの名を持つ神器

16.新生活 ページ20

こうして、私の新しい生活が始まって１週間が経った。



小福様達や雪音くん、ひよりさんとの生活はとても新鮮で、私は久しぶりに羽を伸ばしていた。






『ねぇねぇ、夜ト様。夜ト様は、今の生活が楽しいですか？』






私は一人縁側で外を眺めていた夜ト様に話しかけた。






｢ん？いきなりどうしたんだ、紅音？まぁ、すっげぇ楽しいなっ！｣






私の問いに、夜ト様は最近見れなくなっていた晴れ晴れとした偽りのない笑顔で答えた。






『それはよかったです。夜ト様と離れてからというもの、1日たりとも夜ト様の心配をしないことはありませんでした』


｢そんなに心配されなくっても、俺は大丈夫だっつーの！｣


『ふふっ、本当ですか？神器が変わっているところを見ると、説得力が皆無なのですが...』


｢ゔぅ...｣






図星だったようで、夜ト様は言い返せないでいた。






｢あっ！｣






何を思い出したのか、夜ト様は手を打った。






｢今回はかなり早かったけど何かあったのか？｣


『それが、私にも分からないんですよね。なぜか今回は早いうちに夜ト様のところに行けって、父様が言っただけで理由は聞いてないですから』


｢...そっか。なら、今回は一緒に花見に行こうぜ！ちょうど、ひよりに誘われてたんだ！あと、いつでもその口調でいいからなっ｣






ニカッと笑って、夜ト様が言った。



しかしその笑顔は先ほどのものとは違い、どこかぎこちないものだった。



理由は聞かずとも分かっている。



おそらく、桜さんのことを思い出してしまったのでしょうね...



だから─────






『はい、もちろんです！』






せめて私には気を使わせないために、また偽りの笑顔で夜ト様に応えるんだ...




((あ、口調だけは直せないと思います))

((なんでだよ！？まぁ、いいけどよ))


✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄

長い間更新できなくって、すみませんでした！


受験終わったんで、これからはペースをあげられるように頑張ります！

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