君との温度差 part3【黄瀬 涼太】

温度差…116 ページ28

.







「はぁぁああっ!?どういうこと！理沙！」






穏やかな昼休みの教室に、私の叫び声が響いた。



持っていた箸をバンｯと机に叩きつけるように置いて、椅子から勢いよく立ち上がる。





「…まぁ、落ち着いて、A」





澄ました顔で焼きそばパンを頬張っている理沙。その表情はどこかニコニコしてて、食べるの好きなのかな？かわいいな…。


って、そうじゃなくて！







……今さっき、理沙の言った事は聞き間違いで無ければ、






「私をバスケ部のマネージャーにするってどういうこと!?」






こうだったはずだ。




ありえない。





しかも、しかもしかも！







「だから、もう入部届け出しちゃったって」







……ずーん。




…もう、なんというか。ここまで強引だと、もう怒りなんて不思議と湧いてこない。






「いーじゃないっスかー！俺もAっちに入って欲しいっスよー！」








……前言撤回。







やっぱり、怒りは湧いてくる。

温度差…117→←温度差…115 黄瀬side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す