【#コンパス】真のあなたと型紙のあなた【逆ハー気味】 (ページ1)

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__prologue

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眩しいほどに明るい昼下がりの空。

それに対抗するかのように公園ではしゃぐ子供達。

こんなにも日が出てるというのに暑苦しく手を繋ぎ歩く恋人達。

そんな中、

薄暗い小さな部屋に取り残された少女が一人

外とは対照的に、少女の"何か"が部屋自体を寒気で纏っているように感じた。

『…できた。』

少女はそう言って、

密度の低い広めなその部屋の中心で立ち上がる。

少女の片手には小さな紙が一枚

その紙には人のような絵が描かれているように見えた。

『これが… えっと、14…かな？』

片手に持った紙を見つめながら呟く少女は

そのままゆっくりと部屋の隅の机に向かう。

そして、机の上に綺麗に並べてある、

これまた人のような絵が描かれている15枚の紙に対し

ひとりめ…ふたりめ…と一枚ずつ数えていく。

『13… うん、やっぱりこれが14人目だ

次こそは…うまくいくはず』

だって、15って、縁起のいい数字だから！

そう付け加えて、机から離れる。

同時に、

｢Aさん、お客様がお呼びですよ。｣

そう冷めきった声で言いながら

ボロボロのエプロンを着た女性が部屋に足を踏み入れる。

それを聞いた少女は暗い表情になりながら

『お姉様、いってきます。』

そう言い、女性の真横を足早に通り過ぎていった。

対して女性は、何かをブツブツと唱えるように吐き捨てながら

机に並べてある14枚の紙を無造作に破った。

少女に対して何かを察しているかのように。

｢何であいつばっかり…｣

最後の15枚目の紙を破り終えると、

女性はふらふらとした足取りで部屋をあとにした。

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そしてこの物語は

誰一人として、

想像が出来ない終わりを迎えた。

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『お、おねえ…さま___________？』

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『あれ…おきゃくさま、なの___________？』

理由も分からないまま意識が遠のいていく少女の前に現れた客…

それは___________。

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｢ " ようこそ、 # コンパスへ。 " ｣

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白くて、ロボットのような見た目をした客だった。