【w.r.w.r.d】甘々【短編集】

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・mn「Aちゃんの事、好きやなって思ってな？」
久々に彼とお茶会をする事になった貴女は美味しい紅茶とケーキに舌鼓を打ちます。美味しそうにケーキを頬張る貴女を優しげな目で見つめる彼にどうかしたの、と問えばふんわりとした笑みを浮かべます。友情的な意味でかと思った貴女が有難う、と微笑めば彼は不満げに頬をふくらませます。その仕草にきょとん、とすれば彼が目の前まで近づいてきて「意味分かってる？俺が言ってる好きはこういうことやで。」と貴女の頬に口付けます。何時もは誰よりも可愛らしい彼が今は紛れもない男の表情をしていればこれでもかという程顔を真っ赤に染めあげ固まってしまいます。貴女の反応に彼はくすくすと笑えば「返事聞かせて？」と見透かしたような瞳で貴女を貫きます。振り絞った声で私も好き、と伝えると「嬉しいめぅ〜。」と今度はその柔らかな唇にゆっくりとキスを落としました。

・ut「Aちゃん、隣ええかな？」
不定期に開催される我が国主催のパーティーに参加した貴女は何度参加しても慣れないとテラスへと避難します。外の空気に当たり息を吐くと彼から声がかかります。正装をしている彼の姿にかっこいいと思いつつええよ、と緩く頷けば「有難う。」と微笑まれます。彼のその顔にときめけばそれを隠すように好みの子見つけた？、と悪戯に尋ねます。その問いに含み笑いをした彼は「そやなぁ、僕好みの可愛らしい子がおったよ。」と答えてくれます。胸のちくりとした痛みを無視してそっか、と短く呟き視線を空へと向けた貴女の手を彼は取ります。彼の行動に驚いた貴女が目を瞬かせれば、彼は跪き「Aちゃん、好きや。僕と付き合うてくれませんか？」と。あまりに優しい顔をしている彼にいっぱいいっぱいになれば目を潤めながら大きく頷きます。貴女の行動に彼はにへ、と笑えば涙を溜めるその目元へと口付けを贈りました。






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