本当の結末は彼女のみ知る。〜"ディサイディストム"〜 ページ42
ユウside.
あの10日間はまるで夢のようだった。
私達が飛び込んだのは何度も見た闇の鏡で。学園長と先生方が全員で集まっている所だった。戻ってこれたのにA先輩だけが気がかりで。
そのモヤモヤしたまま寮に戻るとA先輩が送ったであろう荷物がドアの前に置いてあった。
全員に聞いてみたがA先輩が送ったとされる荷物は本人の部屋にあったり、習慣で何度も来るようなところに置いてあったり……と様々だった。
ト「では授業を始める。」
ル「オ”ｱ〜〜〜〜。」
あの日以外何も変哲もない日常を送っていた。3馬鹿が何かやらかしたり、リドル先輩がフロイド先輩と言い合いしてたりとかはしたけど。でもやっぱり皆少し落ち込んでいるような気もした。
エ「ねねね、教科書見せてくんね？(ﾎﾞｿｯ」
「エースまた忘れたの……？」
ジャ「お前、相変わらずだな。」
今日は2年生全員合同の魔法史らしい。なんで合同なんだろうなと思いながら教科書を開くとと万年筆が落ちてしまう。
デ「落ちたぞ、ユウ。」
「あ、デュースありが……」
エペ「監督生サン？どうかしたの？」
下に落ちた万年筆を拾ってもらって教科書をみると、見たことのある人物で。……あれ、でもここ復習じゃないし教科書先に読んだりしないし……
セ「どうしたんだ！ユウ！！」
ト「18××年ヴェラ国は初めて男が王となった時であり……」
嫌だ、お願い。嘘だって言ってよ。
ト「その名は……”A・スィーン”」
元1年生組「「「「「！！！」」」」」
ト「そして彼は……監督生、どうかしたのか。」
「あの、その人って……」
トレイン先生は私が聞きたい事が分かったのか話を続けていく。
ト「この王は最小は気難しい王だったが、ある日後輩に会って10日間を一緒に過ごし、感情を取り戻した。そしてベン・クラング,リユ・テイナンと共に死亡した。その10日間を”ディサイディストム”といい、TimeOver,時間切れを意味すると言われている。」
じゃあ、先輩達は私達の為に死んだって事？私があの時ちゃんと周りを見ていれば。あの時思っていなければ……
エ「……これはオレも無理だわ……」
デ「Aさ、うそだ、ろ。」
ジャ「……マジか……ｸﾞｽｯ」
エペ「こったの泣がね方凄ぇや……」
セ「……ｽﾞｽﾞｽﾞｯ……」
皆に心配されるけど気にしてられない。
「う、うわぁああああああああ！！」
教科書に載っているA先輩は私の大好きな笑顔で──
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作者名：聖夜の夜 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=relatian
作成日時：2022年3月14日 18時
