自分のことを好きになる魔法〜イデア編〜 ページ13
Aside.
俺は伸びをして息を吐く。今日も終わった。アイツらが居るのはもう3日だけ。
残りの時間も楽しませてやらないとな。と思った。
俺は窓を見るとアイリスが飾られている。勿論花言葉も知っている。
ｺﾝｺﾝｺﾝ……
『お、入っていいぞ。』
イ「失礼するでござる……」
『イデア君か。ちょっと待ってて。』
俺はイデア君に清涼飲料水を渡して隠していた駄菓子を出していく。
イ「なんでそんなにあるの……」
『俺も結構ハマってた時期があってな。リユに取られるから隠してるんだ。』
イ「健康管理とか？」
『いや、アイツが食ってる。』←
イ「マジか」←
そう真顔で言ったら吹き出してしまって一緒に笑った。
俺はひとしきり笑ったあと、イデアに目線を向けた。
『……で、イデアはどうしたんだ？俺に何か用があったから来たんだろうけど。』
イ「……A氏はどうしてそんなに……強いの。」
-----
Idea side.
A氏は王という立場で何度も苦しんできてるはずだけど……
それでもめげないで立ち上がって馬鹿みたいに笑っている。
─────まるでピエロのようだ。
『うーん、お前が聞くって事は精神面の方か。』
イ「そう。拙者は毎回色々言われてたし……」
髪の事も
『別に俺は強くないよ。』
イ「え？」
『あっちの世界では俺結構荒れてたからなぁ……』
こんなに好青年なイケメンが……荒れてた……だと！？←
『人の死に興味なし。自分が生きてりゃいいやって思ってたし。それに自分が何で生きてるんだろうかとか生きる意味が分かんなくなったりもした。』
イ「……」
『実はこんなことをいうのもあれなんだけどさ……俺死のうとしたことあるんだよね。』
イ「……！！なんで……？」
自分で死ぬって自分が必要ないとか思って生きるのに価値を見出せなくて死ぬしかなくなる状態で死ぬことでしょ？そこまで追い込まれてた時があったの……？
『実は荒れていた時に自分を救ってくれた人がいたんだ。俺の幼馴染でも相棒でもないただの後輩なんだけど。』
イ「接触とか関わりとかも？」
『ない。あの時初めて知った。でも俺を救ってくれた。言葉だけだけどそれだけでも救われたんだよね。』
そこまで救われてるんなら死ぬまでしなくても良かったんじゃないかと思う。
でもA氏は顔を伏せる。その行動で拙者でも次の言葉が簡単に察せてしまった。
『そいつが急に消えたんだよ。何も言わずに。』
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作者名：聖夜の夜 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=relatian
作成日時：2022年3月14日 18時
