【鬼滅の刃】柱のお世話係

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A｢おはようございます。起きてください。｣




私の日常はここから始まる。




A｢冨岡さん。とーみーおーかーさん！｣




体を揺すると少し目を開けたがすぐに閉じてしまった。




いつも冨岡さんを起こす時には苦労する。まあ、最終的にはあのセリフ(・・・・・)で起きるのだが。




A｢あ、犬が冨岡さんのお尻に噛み付こうとしていますよ。｣




そう言うとこれでもかと言うほど目が素早く開かれ布団から飛び起き身構える冨岡さんを見て、私は笑顔でこう言った。




A｢おはようございます！｣




どうやら、冨岡さんは昔犬にお尻を噛まれてそれ以来トラウマになっているらしい。




これを良いことに毎朝これを使っている訳だが、そろそろもう騙されない頃合じゃないか？とヒヤヒヤし出す時。




だけれどずっと騙されてくれる冨岡さんを見て意外と純情だと思わされる。




義勇｢…犬はどこだ。｣


A｢いませんよ。｣




未だに身構えている冨岡さんに呆れ顔をしつつ、私は襖を開けた。




A｢朝食が出来ていますから、準備が出来たら来てくださいね。｣




そう言って出ていこうとした時、私の腕が冨岡さんによって捉えられた。




義勇｢…着替えさせてくれ。｣


A｢ゲスメガネって呼びますよ。｣




真顔で言うもんだから、冗談なのか本気なのか見当がつかないが、冗談であってほしい。




しかし冨岡さんは私の腕を離してくれる気配はない。




どうしたもんか、と悩んだ末思い付いたのが、




A｢朝食に鮭大根付けるので離してくれませんか？｣




そう言うと、すぐに離された腕。私より鮭大根を選ぶのか…！と少しだけ思ってしまったが、離してくれた事に関しては良かったので考えないようにした。




___…鮭大根に負けた女。




うん、…少し考えてしまうのは許して欲しい。

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