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…と、思っていたのだが。




A「あの、ちょっと顔近いんで。そろそろやめてくれませんか?」




宇髄さんに掴まり、先程までの私の意気はどこへやら。今は既に気怠げになっていた。




天元「この距離で狼狽えてんのか?おいおい地味だなァ。」




私の頭をポンポン軽く叩きながら笑う宇髄さんに、私は溜息を吐いた。




A「宇髄さんは慣れているのかもしれませんが、私はこういうの全く経験ないので。一緒にしないでください。」




宇髄さんの手を払い除け、私は早く宇髄さんから離れたいがばかりに早足になってしまう。




その後ろを私の思いなど知らないであろう宇髄さんが付いてくる。




いやどうして付いてくるのか。




A「私に何か御用ですか?」


天元「用も何も、世話係ってんなら、何頼んでも良いって事だよな?」




私は暫く考え込んでから答える。




A「用件によります。」




そう答えると、宇髄さんは私をヒョイッと担いだ。




それは見事に一瞬の出来事で、気付いたら担がれていた。




A「あ、あの?」


天元「ちょっと走るぜ。派手にな。」




言ってる事めちゃくちゃじゃない?と思ったがあまりにも走る速度が早いので私は咄嗟に口を噤んだ。




そして連れられてやってきたのは、甘味処だった。




A「…え?何で甘味処?」




私の頭をハテナがグルグル回っていたのを見兼ねたのか、宇髄さんは口を開いた。




天元「ここ最近働いてばっかりだったじゃねぇか。少しは休め。」




…休め?これって用件っていうよりただの気遣い?




天元「入るぞ。」




宇髄さんに促されるように私も暖簾を潜った。




「いらっしゃい。」




ニコッと微笑む品のあるお婆さん。




「おや、今日は彼女連れかい?」


天元「そんなところだな。」


A「いえ違います。」




何しれっと頷いているんですか。




すぐに否定した私を不機嫌そうに見つめてくる宇髄さん。




いやだって嘘は良くないし…。




そう思いながら私達は案内された席へと座った。

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美穂(プロフ) - 更新楽しみにしてます (2022年8月12日 17時) (レス) @page10 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
愛の心(プロフ) - この作品好きですがこうしんされなくてかなしいです (2020年6月14日 22時) (レス) id: 71ca081a14 (このIDを非表示/違反報告)
愛の心 - いつも楽しみにしているんですが、なかなか更新が進まないので寂しいです   時間に合間があれば更新してくれませんか  身勝手ですかよろしくお願いします (2020年5月3日 23時) (レス) id: eaa1b78d3d (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート - 初コメ失礼します!とっても面白くて最高です!これからも更新頑張ってください!応援しております! (2020年1月19日 13時) (レス) id: dcdae6c8af (このIDを非表示/違反報告)
kisaki(プロフ) - すごく面白いです!!!一つ質問なんですが、ブラクロの作品は更新されますか?とても楽しみにしているのですが、、れぃち。さんの作品なのでこちらが口を出すのもアレなのですが、出来れば更新して頂けると嬉しいです!これからも頑張ってください!応援しています! (2020年1月15日 0時) (レス) id: ddf9840a1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れぃち。 | 作成日時:2020年1月9日 3時

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