貧乏74 ページ29
全てを受け入れてくれて、私は心が軽くなるように感じた。
この人の隣でウエディングドレスを着ることができるんだと思うと正直に言って本当に良かったなと思う。
数日経って、私は瀬名と色々と準備をしていた。式を挙げる準備だ。
貧乏であった私は式なんて結婚するにしてもいらんわとか思ってたけどいざとなると挙げたくて仕方ねぇよ。挙げるんだけどね。
貧乏でもウエディングドレスは着れるんだよ。
「ねぇ、瀬名」
「なぁに?」
「明日の結婚式さ、だれ呼んでる?」
瀬名はふと立ち上がって机の上に置いてあるメモ書きを取ってきた。中を覗くとしっかりとした文字が並んでいた。人の名前だ。
「主に、家族と、Knightsメンバーと3年A組だった奴らと…ゆうくんとか姫くんとか。あんたは?」
「私は、家族と夢ノ咲学院で知り合った全員かな」
ふーん。
瀬名は興味がなさそうに準備を続けた。いいんだけどね別に。
「そういえばさ、紅雷紅蓮って天祥院さんの仮の姿なんだよ」
「………………………は?」
少しの沈黙の後、瀬名は目を丸くした。
まじかよ、そんなバカな、みたいな。
早く嘘だって言ってくれって顔に書いてあるが私はさらに畳み掛けた。
「あとさ、私のお父さんが一昨日、宝くじで六億当てたからもう貧乏じゃないよ」
「………ちょっと待って、いろいろ凄すぎて頭追いつかないんだけど」
本気でパンクしそうになっている瀬名に私は少し笑ってしまった。
ほーーんと、楽しいな、
「まだまだびっくりすることはいっぱいありそうだね。この先、いっぱい」
「俺はもうない気がする。うん。はぁ、ちょっと天祥院に電話今からするから!!」
「はいはい」
いろんな驚きをこれからもよろしくお願いしますね。
私と一緒に。
「驚かせ企画第3弾!今日は私から瀬名を押し倒します!」
私は電話している瀬名に飛びついた。よろめいた拍子に瀬名は携帯を落とす。しかし私は御構い無しだ。
「なに、A。したいの?」
「私は瀬名とならいつでもしたいよ」
私は足で電話を切って、瀬名とゆっくりと長いキスした。
キスはいつもより深くて嬉しいものだった。
好きだ、好き。もう大好き。
「あんたが誘ったんだからね。今日は絶対止めてやらない。」
「止めたらしばくから安心してね」
もう一度、私たちは唇を重なり合わせた。
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玲瓏(プロフ) - 及川チーハ君さん» あんスタ大好きで夢小説に手を出しちゃうレベルなので同志がいると嬉しいです!夏目くん私も好きです!奇人として、魔法使いとして、かこいいです! (2018年4月2日 13時) (レス) id: 61f6f362dc (このIDを非表示/違反報告)
及川チーハ君 - 私もあんスタ好きです! 夏目おしです!! (2018年4月1日 22時) (レス) id: 637e39b655 (このIDを非表示/違反報告)
玲瓏(プロフ) - キメラアントですかね、やっぱり。ヨークシンでの腕相撲の時や、傘で戦うのも最高すぎます!いいですよー、私からしときますね。 (2018年3月31日 20時) (レス) id: 61f6f362dc (このIDを非表示/違反報告)
*りんご飴*(プロフ) - 玲瓏さん» 個人的には、「家族?何それ」のところが大好きなんです!あと、キメラアントの蟻の女王との戦いとか!ーーフレンド申請してもいいですか? (2018年3月31日 17時) (レス) id: 1780da2649 (このIDを非表示/違反報告)
玲瓏(プロフ) - わかります。強いし、かっこいいし、火使うし、クールだし。身長低いし最高です!同意、ありがとうございます! (2018年3月29日 12時) (レス) id: 032a8832e7 (このIDを非表示/違反報告)
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