38話 ページ38
今の状況を
私は理解するまでに時間はそんなに掛からなかった。
どうして…？
天馬の上に女の人が……？
そ、そっか。
天馬には…もういるんだ…っ
そうだよね。
彼女でも何でもない私が
なんでこんなに苛立ってるの。
『ご、ごめんなさい…
邪魔をしてしまって…』
そう考えると…
すぐに冷静な気持ちになっていく私。
そう言い残して急いで部屋から飛び出した。
後ろから叫ぶ声なんて知らない！
知らない！知らない！知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らないｯ！！！！
…
頭の中、ぐちゃぐちゃだよぉっ……
.
.
いつの間にか、
木枯らし荘から飛び出て
木枯らし荘の目の前にある公園に来ていた。
『うぅ……
なんでこんな気持ちになるのよ…っ』
思い出すだけで
たまらなく辛くて悲しくなる。
涙でぐしゃぐしゃになっている
自分の顔を手で思い切り拭いても…
涙はなかなか止まらなかった。
公園にある滑り台の上をのぼり、
その場で体育座りをして空を見上げた。
『……お空……綺麗…』
見上げると、さっきみた空より今の空の方が星が一段と輝いていた。
大好きな空を見ていても
目からこぼれ落ちてくる涙は…
どんどん溢れてくるんだ。
これが……＿＿＿＿なの？
ズキンッ！！！！！
『あ……っぐ……ｯ』
な、なに…
これ…
頭が痛い…
痛くて痛くて…苦しくて…
頭を抱えながら必死で痛みを耐えようとした。
ズキッ…ズキッ……
『も…ぅ…いや…ぁ……ｯ』
天馬…
私の気持ちをどうにかしてよ…っ
あなたのことでいっぱいいっぱいなんだ。
「……先輩ｯ!!!!
…先輩ぃーーーーっ!!!!!!!!!」
その声の主は
すぐに分かった。
でも返事もしたくない。
顔も見たくない。
話しかけてほしくない。
そんな気持ちになっていた。
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作者名：れいにゃん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2018年3月21日 1時
