【木吉鉄平】Sweet pea

偵察 ページ15

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『それじゃあ、今日一日お邪魔します』





「はい、いつものつまらない練習風景ですが、何か気になることがあれば気軽に聞いてください」





放課後、霧崎第一の練習風景を参考に、という名目で偵察に来た。



花宮は噂で聞く悪童な様子はまったくなく、寧ろ爽やかな好青年だ。





『(花宮ってそこまで悪い人そうには見えないんだけどなぁ…
スティールが上手いからってそこまで悪く言われるとは思わないし、他にも上手い選手なんていくらでもいるのに…)』





練習メニューを書き込みながらぼーっと考える
私の考えていることが解ったのか、クスクスと笑いながらこちらに寄ってくる花宮





「霧崎第一のバスケ部は自分で言うのもなんなんですが、昔に比べてとても強くなったので嫌味を言われるが多いんです。
まぁ気にしてないんですけどね」





お茶目に笑う花宮。





『大変…なんですね。
それに、この練習メニューを見た限りだと、とても良く出来ていて選手を伸ばす練習法だと思います

これは、花宮さんが組んだメニューなのですか？』





「えぇ、そうです。
褒められる程のメニューではないですけどね」






他にも色々と話を聞いた。



帰り際、校門まで送ってくれたレギュラーの人たち。





「では、また試合で。
楽しみにしています」





『はい！ 今日はありがとうございました』






最後まで丁寧な人たちだった。






やっぱり、練習中に聞こえてきた




「ラフプレー」

「スナップ」

「膝」





なんていうのは気のせいなんだろう







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