【氷室辰也】Snowdrop

サボり ページ7

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授業中も、ずっと氷室くんの事を考えていた。
授業と言っても、自由登校なので自習だったけど。


そういえば生徒会の書類、まだまとめてないなー、とファイルを取りだす。




『保健委員会、書類出してない……
取りに行かなきゃ……』




面倒くさ……、と呟いて教室を出る。




3年は自習だけど他の学年は授業中、のはずなので誰もいない廊下が少し寂しく感じる。


保健室に行くと鍵があいてた。
先生もいなかったので、携帯小説とかで良くあるパターンだなぁ。
なんて、1人で笑いながら書類を探す。




『あった。これだけかな……？』




書類を持ったら何だか教室に帰るのがおっくうになってきた。
どうせ自習なら保健室で寝てても関係無いだろうと思い、ベッドの方へ歩く




『誰かいるの？』




ベッドのカーテンの裏から寝息が聞こえてくる。




おいおいサボりかよイケナイ子だなぁ




私も人のことを言える立場ではないけれど、とりあえずカーテンをめくってみる。




『………氷室くん？』




「………ん……あれ、如月先輩。どうかしたんですか?」




寝起きらしく、少し乱れた髪を手櫛で直しながら身体を起こし、首を傾げる氷室くん





『いや、3年は自習だったから保健室で仕事がてらサボろうかなぁなんて……』




そんな事より氷室くんの方が気になる
どこか具合が悪いのだろうか




「僕、古文が嫌いなんです」




ふふ、と笑う氷室くんにつられて私も笑う
意外だなぁ、氷室くんもサボりとかするんだ。




「せっかくなんで……。少しお話ししませんか？」





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