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卒業式 ページ28

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「A先輩、卒業しちゃうんですね」






式が終わった。
みんな思い思いの人と話しをしたり、さっさっと帰ってしまったりと意外と自由だ。






『まぁ3年生だったからねぇ……』






辰也くんとは晴れて恋人同士になった




彼氏ができたのは初めてで、何かと驚くことばかりだったけど
辰也くんは、常識的な事から教えてくれた。




そういった時は、辰也くんではなく
《辰也先輩》って呼んでいたりする






「A先輩が卒業するなんて、寂しいですよ……!」






ぽろぽろと泣く辰也くん



付き合ってみて分かったこと、辰也くんって意外と泣き虫だ



強がりなくせに、よく泣く
可愛らしい彼氏くんだよ、本当に。






『ほーら、泣かないの! 男の子でしょ?
最後は笑って送り出してよ!』






手を握って辰也くんを見上げる




私と辰也くんの身長差は15cm



友達に聞いたら、恋人にピッタリの身長差なんだって。



少し前に話した時、この高めの身長は嫌だったけれど
それを聞いて嬉しくなった。






「A先輩がいなくても、オレ頑張りますから。
絶対に同じ大学に受かってみせます」






そう宣言する辰也くん


私は東京にあるT大学の医学部に入る


難関大学と有名だけど、辰也くんなら来てくれる。
そんな気がした。






『うん、待ってる。
でもたまに遊びに来ちゃうかもね』






悪戯に笑うと、辰也くんも一緒になって笑う






「A先輩ならいつでも歓迎ですよ」






私の大好きな笑顔で微笑む








どちらからでもなく、自然に唇が重なった。









東北の桜はまだ咲かない。




小さな蕾をつけ、春を待っている









ふと、視線を花壇に向けると
1年生の頃から育てている小さな花が見えた。



生徒会長に申し出て、自分で育てるという条件で花壇の手入れを任せてもらったんだっけ






確かあの花は………









《スノードロップ》









『辰也くん、あの花壇の花の手入れ……お願いしてもいい?』






「Of course ! 」






『ふふ、ありがとう』









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Epilogue→←理由と彼氏くん



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れーね(プロフ) - 赤月*さん» コメントありがとうございます♪ 氷室さんかっこいいですよね! 次回作もよろしくお願いします^ ^ (2014年4月6日 15時) (レス) id: a8ee3e0c57 (このIDを非表示/違反報告)
赤月*(プロフ) - 氷室さんイケメンすぎる・・・!!とても面白かったです!! (2014年4月6日 14時) (レス) id: fe2838f6f4 (このIDを非表示/違反報告)
れーね(プロフ) - 美想さん» 始めまして! ありがとうございます♪ その様なコメントをいただけるだけで更新に力が入ります☆ 次回作もよろしくお願いします! (2014年4月4日 8時) (レス) id: a8ee3e0c57 (このIDを非表示/違反報告)
美想(プロフ) - はじめまして!この作品がとても大好きで、更新を毎回楽しみにしてました(*’ω’*)とても面白かったです!次回作も楽しみにしています。 (2014年4月4日 4時) (レス) id: c663c5e7b6 (このIDを非表示/違反報告)
れーね(プロフ) - にゃー。さん» え、同じタイトルの小説ありましたか? すみません、分からないです。もし同じようなタイトルがあり、内容が同じであるのならすぐに消します (2014年4月4日 4時) (レス) id: a8ee3e0c57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:音央 | 作成日時:2014年3月16日 19時

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