【氷室辰也】Snowdrop

社交辞令 ページ11

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『ごめんね、氷室くん。
お昼まで一緒にさせてもらって』




今日は紫原くんがまいう棒の発売日で早く帰ってしまったが、いつもは2人で食べていたはず。


部外者であり、先輩である私が一緒にお昼を食べるという状況は紫原くんは嫌だったかもしれない。


そう言うと、氷室くんは大きく首を降る




「全然！ 僕が如月先輩とお昼を食べたくて呼んだんですから！
先輩こそ迷惑ではなかったですか？」




『うん。私は特に特定の人と食べる事ってなかったから、大丈夫。』




別にハブられていたとかではなく、生徒会などが忙しく、特定の人と食べることが出来なかっただけ。


だから、残り少ない高校生活はこうして誰かと食べたいなぁなんて。


私の考えている事が分かったのか、氷室くんは、




「これから……下校もそうですが、お昼もよろしければ一緒に食べませんか？ もちろん、如月先輩が良ければなんですが……」




後輩の社交辞令かもしれない、そんな言葉にも大きく頷いてしまった。


だけど、私のこの反応を待っていたかのようにふんわりと、氷室くんは微笑んだ。




話題が尽きてしまい、どうするかぁなんて呑気に考えていると、
氷室くんが口を開いた。




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