第112話 褒めて ページ17
翌日
この場所へ宣言通り現れたイプシロン
地下に隠されていたグラウンドを彼らが知っていた事で、
ここがエイリア学園の特訓施設であったことを確信する
浦部リカを加えた雷門とイプシロンの試合は、全国に生放送されていた
前回とは違い、特訓の成果が出ているようで
雷門はイプシロンと対等に渡り合っていく
それでもイプシロンには一歩及ばず、吹雪がゴールを打ち破ったものの1−1の同点で試合が終わる
最後、ワームホールを破り勢いづいていた吹雪だが
新たな必殺技“ドリルスマッシャー”でエターナルブルザードを完璧に止められてしまい
吹雪は悔しそうに、叫びにも似た声をあげた
坂本「…やはり、限界が近いか」
男子トイレから聞こえる吹雪の呟きを
外の壁によりかかり、聞いていたA
吹雪「…!A、さん」
トイレから出てきた吹雪は、外にいたAに気付き一瞬動揺する
だがいつものように、フワリと笑って見せる
坂本「……」
明らかに無理をしているその痛々しい笑みを見て、Aは優しく吹雪の頭を撫でた
坂本「よくやった」
吹雪「!でも…っ」
あと1点が取れなかった事、そして最後にシュートが止められた事を気にしているのか
吹雪は悔しそうに歯を食いしばり俯く
坂本「だがお前は点をとった。FWとしてもDFとしても、お前“達”はよくやったよ。
少しくらい自分を褒めてやれ」
自分に厳しい吹雪は、決して自分のプレーに満足せず褒めようとしない
他の人から褒められる事は嬉しいが、
その勝負が“勝ち”以外なら吹雪にとって褒められるプレーではないのだ
だが、Aの言葉は何故か心に染み込んでくる
何故か涙が出そうになる
吹雪「なら…Aさんが僕を褒めてよ……」
俯いたまま、吹雪は呟く
吹雪「これからも、ずっと…傍で…っ」
頭を撫でる優しい温もりを、もう離したくない
自分の体を抱きしめた吹雪は、かすかに震えている
Aは彼の本心を分かっているのか、そのまま背中に手を回し、頭を撫で続けた
まるで母親が、子をあやすように
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アメミヤ♪(プロフ) - キキさん» 2月のキキさんへ。返信遅くなってすみません!私で答えられそうな事でしたらお答えします! (2021年10月30日 17時) (レス) id: 1ef70b6993 (このIDを非表示/違反報告)
キキ(プロフ) - アメミヤ♪さん» イナズマイレブンに関して聞いていいですか? (2021年2月19日 6時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 夢主ちゃんが連れてかれたら、士郎の精神状態が大変なことになりそうだなと思った今日この頃← 夢主ちゃんみたいに頭の回転が早くて(良くて)ボーカーフェイスが上手くて、推理力あって、愛されている子になりたかった…←絶対無理笑笑 (2019年10月27日 22時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - オチの候補に基山ヒロトも入れたら、面白そうですねー(^ ^) (2019年10月22日 19時) (レス) id: 29705eefd3 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - あーやべー士郎可愛ええ←もうこれしか言ってない(汗 なんて言うんですか?あのー女子より女子過ぎてほんと可愛い! (2019年10月21日 22時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アメミヤ♪ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/masipage/
作成日時:2019年10月8日 19時