氷帝学園テニス部 1 ページ6
テニスコートへと入った瞬間、女の子の視線が跡部さんからこちらに移る。
女「は?!あの女、コートに入るなんて、マナーを知らないの?!」
女「非常識にも程があるわっ!!」
そんな罵声が。多分跡部さんと茶髪マッシュの人の方にいくと思われたのかな。
試合中に行くようなこと、するわけないのに。
すると、さっきまで試合をしていたその人たちが声をかけてくる。
他にも数人やって来た。
?「おい鳳、どういうつもりだ?」
?「zzz...」
中学生に見えない大きい人の背中に乗って寝ている金髪の人、赤みがかったボブの人、不思議な分け方をして、片目が少し隠れている人...。
宍戸さんや長太郎くん、ここにいる私以外の人を数えると9人いた。
宍「まぁまぁ若。別に誰の邪魔をするわけでもねぇしいいだろ。」
鳳「あのっ、跡部さんっ!!!」
長太郎くんが身を乗り出して腕を組んで静観している跡部さんに声をかける。
跡「あーん?なんだ長太郎。」
顎を上にして見下ろすような態度で反応した。
鳳「テニスコートに、マネージャーでも何でもない子を入れるのは、ダメなことだって分かってるんですけど...。」
きまりの悪そうに地面を見つめて、胸のロザリオのようなネックレスを握りしめたかと思うと跡部さんの方を見つめ直して
鳳「せっかく仲良くなったこの子に、氷帝のこと教えたくて...。」
だんだんと声が小さくなっていたが、視線は跡部さんから離されない。
侑「...えぇやん。一人くらい。」
すると跡部さんは大きい人を見て笑う。
跡「俺様は一言もNOなんて言ってねぇ。なぁ、樺地。」
?「ウス。」
その樺地さんに聞く必要あったのかな...。
跡「んじゃ、早速その転校生とやらに、我が氷帝学園のことを教えてやろうじゃねーの!」
そういって跡部さんが指をパチンっと鳴らすと
ブゥゥーンっと、上空から音がしてきた。
上を見上げるとそこには...
「?!ヘ、ヘリ?!」
宍「ここじゃよくあることだ...。慣れるしかねぇ。」
宍戸さんは呆れたようにヘリを見ている。
「えぇ...?」
鳳「ところで、Aちゃん...でいいかな?」
「?どうしたの?」
長太郎くんは照れくさそうに笑って聞いてくる。
名前で呼んでくれてとても嬉しかった。
鳳「もしよければ、ここでもマネージャーになってくれないかな?」
忍「おぉ、ええ考えやん。」
「急だね?!」
長太郎くんは子犬のような目で見てくる。
...そんなに見つめられたら断れない...。
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作者名:麗花 | 作成日時:2024年3月26日 23時