解明 ページ24
ぶるぶると体が震えていくのを感じる。
侑「...何か変なとこなかったん？」
変なこと...。私は思考を巡らせる。
「あっ...！そういえば、土佐弁使ってました！忍足さんって、色んなところを転々としてたりします？」
鳳「土佐弁...？」
私がそういうと、後ろから声がした。
跡「それは仁王なんじゃねーのか？」
リムジンから上品にご登校されてきたのは、跡部さん。と、そのまた後ろに樺地君。
「跡部さん！樺地くん！！おはようございます！...仁王先輩ってことは...イリュージョン？」
土佐弁で、昨日は結局忍足さんが試合を見てたってことは...、跡部さんのいう通りあれは仁王先輩だったのだろう。
とりあえず幽霊の類いではなくてほっと胸を撫で下ろした。
「よかった〜...。あ、そうだっ！結局仁王先輩のイリュージョンってことだったけど、これ持ってきたのでよろしければどうぞ！」
私は鞄の中から今朝のクッキーを取り出して忍足さんに手渡す。
侑「お、クッキーか？えぇセンスしとるわ。ありがとうな。」
「いえいえ。長太郎くんも！昨日、試合見れなかったから結果は分かんないけど、お疲れ様！」
やっぱり何個かに分けて持ってきていてよかった。今数えたら、レギュラーの皆さんの分あるし、跡部さんと樺地君にも渡しておこう。
鳳「わぁ！ありがとう！昨日は、7-5でギリギリ勝てたよ。ほんとは見てほしかったけど...ごめん。」
「そうなんだ！今度するときは絶対見るよ！」
あれ、そういえば負けた方は私に...。
「日吉くんは？」
向「あいつならもうコートにいるぜー！お前らも早くなっ！」
ジャージに着替えて、コートに向かっている向日先輩がそう教えてくれた。
宍戸さんも早めに来ていたようで
宍「全く、朝から元気いいなー！ほら、長太郎も早く着替えてこいよ！」
そう長太郎君に声をかける。
だけど長太郎くんはなにかを考えているようで、ずっと黙りこんでいた。
宍「おーい！長・太・郎！」
鳳「はっ！すみません！日吉のこと考えてて...。」
長太郎君も、私と同じこと気にしてたのかな...。
「私、ちょっと日吉君のところ行ってきます！」
日吉くん、本当にあの条件守る気なのだろうか...？
私は日吉くんに会いに、コートへと駆けていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 11人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：麗花 | 作成日時：2024年3月26日 23時
