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MTC44 ページ45

左馬刻「お、おい理鶯」


理鶯「どうした?小官は尋問で忙しい」


左馬刻「いや、それはわかるんだけどよ……。そいつ、気ぃ失ってねぇか。そいつっつーか、罠に掛かって倒れてるやつ全員っつーか……」


理鶯「む……なるほど。尋問しようにも意識が無かったか。では、やり方を変えよう。まずは小官特製の気付け薬で目を覚まさせ、それから尋問を再開する」


銃兎「そ、それは……なんとなく、目を覚ましてもすぐに気絶するような気もします……というか……何かおかしくありませんか?」


理鶯「おかしい?」


銃兎「私たちがここに来るまで、罠に掛かった全員が気を失ったままというのはいくらなんでも変ですよ」


『少なくとも1人は目を覚ましててもおかしくない状態だし、これ気絶じゃないんじゃ……』


左馬刻「確かに、妙だな。誰も目を覚ます気配すらねぇときてる」


理鶯「この男……気絶というより意識が朦朧としているようにも見えるぞ。焦点が定まっていない」


『……ということは……』


銃兎「……まさか」


左馬刻「……俺の舎弟と同じかよ」


銃兎「……わかりました。それならそれで、やり方を変えましょう。直接話を聞けなくても、情報は得られます。A」


『はいはい』


ゴソゴソ


理鶯「以前【Port harbor 】でもやっていたな。男の持ち物から情報を探るのか」


左馬刻「警察サマたちが聞いて呆れるな」


『なんとでも言って。これで情報を手に入れることができるんだからいいでしょ』


銃兎「出たぞ。これは、【ヨコハマ第8倉庫】を警備していた会社の身分証だ」


─翌日


コツコツ


「おい!」


『…?はい。どうしました?』


コイツ、昨日ラップバトルしたやつらか


もしかして私1人だけだと弱いと思われてる?


ガラの悪い男F「どうしました?じゃねぇんだよ!テメェ昨日の【MAD TRIGGER CREW】と一緒にいた女だろ。昨日はよくもやってくれたなぁ!?」


『一緒にいましたけど、それが?』


ガラの悪い男G「それが?じゃねぇんだよ!お前が酷い目にあってたらアイツらも悔しがるだろうなぁ」


『何?ラップバトルしたいからまた来たんですか?』


ガラの悪い男E「お前1人なら勝てねぇだろ。復讐だよ!昨日されたことのな!」


『……はぁ……やってもいいけど、自分たちが恥ずかしい目にあうだけだよ?』


ガラの悪い男F「その口叩けなくしてやるよ!」


はあ…ほんとにコイツらは私の事何も知らないんだなぁ

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作者名:紅玲 | 作成日時:2020年11月7日 13時

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