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MTC14 ページ15

銃兎「ま、私だったら、誰でもいいはずのスケープゴートにわざわざ左馬刻の舎弟は選びませんねぇ」


『私も左馬刻を敵に回すのはちょっとあれだから……絶対選ばないわ……』


銃兎「まあ、偶然にしろ、選んでしまったことはご愁傷さまとしか言いようがありませんよ」


理鶯「左馬刻への私怨という線も無くはないが……それにしても、やり方がくどいか」


銃兎「ええ。私もそう思います」


『本当に左馬刻への私怨ならもう少しやり方を変えるでしょ』


銃兎「もっとも、いまのは私と理鶯、Aが左馬刻のことをよくわかっているからこそ、導き出した結論にすぎません。大半の捜査員から見れば怪しいのはお前なんだよ。左馬刻」


左馬刻「チッ……。とにかく、爆破の原因と中王区の絡みがわかりゃ俺や舎弟の容疑は晴れんだろ?」


銃兎「爆破と関係があるなら、倉庫での取引もだ」


左馬刻「そっちはお前らの領分だ。俺は俺のやり方で、この事件を追わせてもらう」


『なら私は署に戻ったら、倉庫に関係してる資料とか漁ってみるか』


銃兎「ありがとうございます。何かあれば連絡してください」


『わかった』


─翌日


今日はPort harborにちょっと行ってみるか


優さんとも仲良くなりたいし


それに今ここからだとめっちゃ近いんだよね


コツコツ


「A」


『ん?あ、理鶯』


理鶯「AもPort harborへ?」


『うん。も、ってことは理鶯も?』


理鶯「ああ、少し優に用事があってな」


『そうなんだ』


─ガチャ


『あ、銃兎』


理鶯「ああ、銃兎も来たのか」


銃兎「おや……2人もここへはよく来るんですか?」


『いや、私はたまたま近くを通りがかったから来ようかなって』


理鶯「小官もよく来るわけではないが今日は優のために特製ドリンクを持参した」


……特製ドリンク……あの……味は悪くないのに見た目がっていうやつ……


絶対飲みたくない


理鶯「昨晩は遅くまで連れ回してしまったが、こいつは元々、遅い時間まで働いているようだ。まだ成長途中の子どもにはキツいこともあるだろうと思い、滋養がつく特製ドリンクを作った、というわけだ」


優「入間さんと東峰さんも一緒に飲みますか?」


理鶯「それは名案だ。銃兎とAも随分疲れた顔をしているな。遠慮をせず、飲むといい。レシピも持参しているから材料さえ揃えば、すぐに作れるぞ」

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作者名:紅玲 | 作成日時:2020年11月7日 13時

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