何故か箸を片手に忍の世界へ来てしまった 【弐】

40 ページ3

コンコン

『あ…ナルト、開けたげて！多分シカマル！』

ﾅﾙﾄ「はーい！」




奥から聞こえるガラガラ と戸を開ける音を聞きながら野菜を切る

ﾅﾙﾄ「A！シカマル？とあと一人来たってばよ！」

ｼｶﾏﾙ「ごめん、付いてきやがったんだ」

ﾁｮｳｼﾞ「ご飯作ってもらえるなら来るしかないよ！」

『おっとぉ』


後ろを見て丸々とした子供を1人見つけて苦笑いしてしまう

3人分作るとこだった…

『運がいいな
あと少し遅かったら君の分はなかった』

ﾁｮｳｼﾞ「うそぉ！？今来てよかったあ…」

ｼｶﾏﾙ「それよりありがとうだろ」


シカマルにパシッと頭を叩かれ あいてっ と声を出すと
チョウジは笑顔で ありがとうございます！ と言ってきた

『皆可愛いね…生きててくれてありがとう…』


ｼｶﾏﾙ「ナルト…お前の兄貴っていつもあんな感じなのか…」

ﾅﾙﾄ「お、おう…なんかよくわからないけどすぐ泣くんだってばよ…」

ﾁｮｳｼﾞ「心配じゃないの…？」

ﾅﾙﾄ「最初は俺も心配だったってばよ…
でも理由聞いてもいつもあーやって言うんだってばよ…」

ｼｶﾏﾙ「常に感謝してんのかよ
ある意味変人じゃねえか……」


本人達はヒソヒソ と小声で話しているようだが丸聞こえだ


いや認める
お姉さんが変人なのは認める
ただ兄貴って言うな兄貴って

涙を流しながらそんな事を思っていると
指先に痛みが走った

『……』

包丁を下ろし指を見ると人差し指が切れていた

蛇口を捻り水を出し指を洗う
勿論、声も出さないタイプだし
3人には背を向けて料理していた訳だからバレてない



ﾅﾙﾄ「A！！！指！い、痛い！？
痛いよな！！？病院行くってばよ！A！！！なんで喋らないんだってばよ！返事してくれってばよ！」



と思ってた時期が僕にもありました


『あのねぇナルト…別に指切っただけだし、病院沙汰は流石にない
喋ってないの3秒ぐらいだろ焦るな落ち着いてくれ』

ﾅﾙﾄ「あぁ…そ、そっか………でも指に傷が付いちゃったってばよ…」

『安心してくれたまえ
痛いが一々反応する程でもないぞ』

ﾅﾙﾄ「ノリがとてつもなく軽いってばよ……！」


ｼｶﾏﾙ/ﾁｮｳｼﾞ「(どちらも変なんだなぁ)」

41→←39

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す