文通 ページ9
｢1人で帰れます？｣
『帰れるよ！すぐそこだし！』
時刻はもうすぐで日付が変わる頃。
私はどうしたってサバイバーだから、就寝時刻には自分の部屋があるサバイバー館に戻らなければいけない。
渡り廊下を歩いたらエントランスホールがすぐ見えてくるから全然1人でも平気なんだけど、毎日毎日ジャックは飽きもせず子供扱いしてくる。
確かに見た目はジャックよりかは幼く見えるかもだけど、私は一応歳を取らない神鬼だから精神面ではそれなりに大人__でいるつもり。
｢知らない人にはついて行くなよ｣
『じょ、ジョゼフまで...』
ふん、と鼻を鳴らしながらジョゼフも悪ノリに参加してくる。
大丈夫だから！と見送りに来てくれた2人に手を振って、私はハンター館を後にした。
＊
『あ、また今日も来てる...』
サバイバー館の中の、並んである個室の端っこに私の部屋がある。
部屋の前まで辿り着くと、ドアと床の間に一通の手紙が挟まっていた。
サバイバー館では誰とも直接的な交流をしていない私。
だけど、こうして文通をしている相手が1人いる。
屈んでその手紙をとり、裏面を見ると、差出人はいつものあの子だった。
ポストマンのビクター・グランツくん。
顔は見たことないけれど、彼もまた、声を出して会話するのが苦手だと手紙を通じて教えてくれた。
荘園に来てから、彼との文通が唯一のサバイバー館での交流だ。
内容はまぁ、前回書いた私の手紙の内容についての感想だったり、他愛もない話だ。
好きな食べ物、好きな花、好きな色、好きな天気、試合で当たると嬉しいステージとか、逆に苦手なステージとか。
話題が尽きたら日記みたいに、今日はあんなことがあったよ、こんなことをしたよ、と報告しあっている。
いつか試合で一緒になれるかなぁと思いつつ、返事を書こうとペンを手に取った。
__そうだ、ノートンさんのことを書こう。
初めてサバイバーの人とお話出来て嬉しかったことや、囮にさせて申し訳なかったことを書いた。
あと、今日のマリーの驚き具合を実感したくて彼は普段どんな人なのか、いつも何をしているのかを手紙で聞いてみた。
...なんだかいろいろ聞きすぎて、まるで私がノートンさんのことを気にかけすぎているような感じもするけれど。
書き終えてホールの簡易ポストに入れ、部屋に戻ってベッドに潜った。
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怜(プロフ) - 沙羅さん» ありがとうございます！！沙羅さんのコメントが嬉しくて私も毎回栄養補給させて頂いてます(？) 他作品の方はこれからも続くので、どうか末永くよろしくお願いします...！ (2020年6月25日 0時) (
レス) id: 6fe8036f83 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 完結おめでとうございますとお疲れ様です…！どんな結末になるんだろうと色々妄想(？)してたのですが、ちょっと切なくて甘い感じ、好きです…！今回も栄養補給させて頂きました(ｴﾍﾍ)、ありがとうございます…！！喫茶店の方も楽しみにしてますね！ (2020年6月24日 21時) (レス) id: 3aa856ffa1 (このIDを非表示/違反報告)
?mi?(プロフ) - ゆったり更新で大丈夫ですっ！気長に待ってますっ！！ (2020年6月17日 4時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - ?mi?さん» ありがとうございます...！ゆったり更新ですがどうかよろしくお願いします！ (2020年6月16日 18時) (レス) id: 6fe8036f83 (このIDを非表示/違反報告)
?mi?(プロフ) - 続きめっちゃ楽しみにしてますっ！！ (2020年6月16日 3時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜 | 作成日時：2020年6月6日 16時
