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14:藤堂 咲
「さぁ始まりました!能力大会ー!」
グラウンドに、じっきょうしゃの生徒の声が響いた。
「そういえば、監督生の仕事は、やらなくていいんですか?」
隣に座っている成宮に問われ、藤堂はなぜか、自慢気にうなずた。
「周くんに代わってもらった」
と、藤堂はふにゃっと笑って見せた。成宮は呆れて、ため息をついた。
「その自信はどっからくるんですか・・・」
成宮は、顔を上げて、目を見開いた。
「藤堂さん、あのひと・・・」
藤堂は、成宮が見ている方向を見た。
そこには、黒いフードを被った人物がいた。二人は、その人物を、じっと見つめた。
しばらくして、その人物はフードを脱いだ。そして、ゆっくりと振り返った。
その人物、黒い髪をポニーテールにし、黄色いネクタイをしている女子生徒の目が、怪しく光った。
「坂井、さん・・・!」
藤堂と成宮は、驚いて顔を見合わせた。
「ここで、力を使われたら・・・っ」
成宮は、うったえるように、藤堂を見た。
「・・・俺らの出番ってわけね」
藤堂は、苦笑いして、額に手を当てた。
那葵より速く、藤堂と成宮が動いていた。二人は、那葵の首を狙って、水と電流を放っ
た。それは那葵の首に命中し、彼女は気絶した。すると、その場所から、狩人が姿を現した。こち
らを、じっと睨んでいる。
「・・・ここは、逃げよう」
藤堂は、成宮の怪我をしていないほうの腕をとって、その場から逃げ出した。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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作者名:藤宮伶 | 作成日時:2017年10月9日 9時