【wrwrd】喰種の主役は我々だ

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「エーミール君久しぶりだね。」

店長はそう言った。

エ「はい。やっと休みをもらいましてね。それで、芳村さん。お話、というのは?」

と、エーミールが尋ねる

芳「昨日の15区の襲撃事件。あれは、君等だろう?」

エ「…」

エーミールは黙っていた。

大当たりだ。しかし、テレビや新聞では『CCGと喰種の衝突』と報道されているだけ。何処からそんな情報が入ったのか。白鳩と正面衝突する喰種集団は各地にいるのに。

芳「「総統」は何を考えているんだい?」

エ「…グルッペンさんは…いや「我々」は日々戦争を求める野郎どもの集まりです。此れは呪いの一種だ。「我々」という集団に入り、己の「正常」が周りから見れば「異常」と見られる程。正直、彼が何を考えているか私にはわかりません。ですが、近いうちに大きな戦争が起こる。大阪と同じくらい。或いはそれ以上。」

エーミールは淡々と喋った。それを聞いている芳村は頭を悩ます。

芳「止めろ、とは言わないよ。それが君たちに与えられた死ぬまで解けない呪いなら。だけど、気を付けるといい、東京には、「彼」がいる。」

君たちの呪いを解こうとしている彼が。

エ「彼にそう言っておきます。…あぁそろそろ時間だ。戻らなければ。」

芳「すまないね。呼び止めて。」

エ「いえいえ。」

エーミールはドアノブを捻り、会計を済ますためレジへ向かった。

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