First time with you (ページ34)

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はじめてのお祭り 2 ページ34

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『んー、こっちの牡丹柄もいいし

こっちの花火柄もいい。んー』

私に合わせながらうんうん唸ってる。

『……Aちゃんはどっちが好き？

俺無理だ決めらんねぇ』

「んー、そしたらこの牡丹柄がいいかな。

白地に赤いの可愛い」

『よし決まり。

帯はここにあるやつだから、これかな』

着付けは女将さんがやってくれるみたい。

「二人ともお似合いです。

いってらっしゃいませ」

そう言われて送り出されると

旅館の前にも結構な人。

『Aちゃん、はい』

差し出してくれた手に

自分の指を絡ませる。

『俺、マジでいか焼き食べないと無理』

「もう、どんだけいか焼き好きなの笑」

いか焼きを美味しそうに食べた紫耀は

くじでもらった吹き戻しを

ぴーぴー鳴らしながら歩いてる。

『ごめん。

俺夢中になりすぎて

Aちゃんに

何食べたいかとか聞いてないや…』

「大丈夫だよー旅館にご飯もあるし笑

楽しそうにしてる紫耀が可愛くて癒された」

『ふふふふ、ならいいや』

前を向いた紫耀が

握る手の力を強くするのは照れてる証拠。

「あ、でもわたあめ食べたいな」

『ん、分かった』

どこだろうねとうろうろしていると

もうすぐ花火のアナウンス。

『そしたらどっか座れるとこ探してて？

俺わたあめ買ってくる』

「え、いいよー」

『大丈夫、行ってくるね』

花火が打ち上がる近くに行くと

人がたくさんいて座るとこがほとんどない。

2人ならどうにか座れるかな？

というところに旅館で借りた

ビニールシートを引いて座っていると

『お姉さん』

後ろを振り向くと知らない人