僕等の恋の行く末は 完結編

side F ページ2

キスを繰り返すたびに、色づいていく頬と、その身体

俺の印を残したくて、はだけた色白の肌に、キツク吸い付くと、赤く愛の痕が残った




「きたやまっ・・」


名前を呼ぶと、大きくてうつろな瞳が俺を見上げてくる

あぁもう全部・・欲しくてたまらないのに



明るい茶髪の髪を梳いて、ゆっくりともう一度唇を合わせた

チュッと小さなリップ音をたてて離れた唇



名残惜しい

本当はもっと、したい


この手で、思う存分に愛して・・俺だけのものだよって、刻み付けたいのに




「北山の事・・大事にしたいから・・・今日はここまでにしておく」


ギリギリ残っていた理性を必死でかき集めて、ふうっと息を吐きながら言った

だって、北山の前では・・もう少しだけ、紳士的な俺で居たいから

がっついてるって思われたくない
ただの、自分勝手な見栄なんだけど



覆いかぶさった身体を、ゆっくりと起こして、北山を見下ろす

はだけた浴衣の前を合わせてやって、ぐちゃぐちゃになっていた布団をキレイに直してかけてやった




「俺・・北山のことが好き。だから・・ゆっくりで、いいから・・」




本当はずっと前から気づいていたのかもしれない

北山のことが好きだと、特別だと

だけど、自分の気持ちから、ずっと目を逸らしていたのかもしれない




さっき、やっとわずかに重なった俺たちの気持ち

大事にしたい

焦って、見失いたくない

だから・・



触り心地のいい、ふわふわとした北山の頬に触れて、欲望にまみれた心をなんとか堪える


もう、今日は寝ようか


そう言おうとした矢先だった

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